人気タレントがアニメ映画に起用される訳

人気タレントがアニメ映画に起用される訳

※写真はイメージです(写真=iStock.com/Davizro)

アニメ映画や洋画の声優にタレントがキャスティングされることがある。声優の岩田光央氏は「人気タレントが作品に出演すれば、メディアは取材に来てくれる。だが、声優は職人であって話題を呼ぶために存在するわけではない」と指摘する――。※本稿は、岩田光央『声優道』(中公新書ラクレ)の一部を再編集したものです。

■声優は「職人としての資質」が8割

なぜ僕が声優を「職人」と表現しているかと言えば、求められる仕事の多くの部分はクライアントがいて、その要望に応えることが仕事だからです。さらに言えば声優という職業は、職人としての資質が8割、芸術的な資質が2割程度の割合で必要だと考えています。

どんな役で、どんなシーンであなたの声が、演技が求められているのか。その組み合わせは確かに無限ではありますが、あなたが選ばれた以上、求められる理想の声と演技が存在しているのは事実です。

そしてその要望は、その場の付け焼き刃で出したもので応えられるのではなく、あなたの過去の、その積み重ねの果てに初めて到達できるもの。つまり日々の努力で磨かれた技術があって、初めて演じることができるようになるはずです。

そうした職人とも言える技術が土台にあって、その上で性格や個性、緻密さを組み合わせて、役の魅力を高めるのがベテランの技術であり、魅力であると言えるでしょう。

1 2 3 4 5 6 7 次へ

関連記事(外部サイト)