"かわいい子には旅をさせよ"の本当の理由

"かわいい子には旅をさせよ"の本当の理由

※写真はイメージです。(写真=iStock.com/amriphoto)

これからの社会では問題定義と課題発見能力を高めていく必要がある。明治大学の小笠原泰教授は「そのためには子供のころから、海外旅行などいろいろな社会と触れる経験をさせて、常識を考え直させることが重要だ」と指摘する――。※本稿は、小笠原泰『わが子を「居心地の悪い場所」に送り出せ 時代に先駆け多様なキャリアから学んだ「体験的サバイバル戦略」』(プレジデント社)の一部を再編集したものです。

■「点取りゲーム」に勝てば人生が確約された

昨今、予備校や塾には、「勉強の内容」ではなく、「勉強のやり方」を教えることが一層求められています。点取り競争という非常に単純な競争(ゲームというべきかもしれません)において、その最終目的は、東京大学を筆頭とする偏差値のより高い大学に合格することです。

これまでは有名大学に入学できさえすれば、その後の卒業と、一流大企業への終身雇用での就職(正確には、就社)が確約されていました。つまり、偏差値の高い大学に入学すれば、その時点で、人生一丁上がりの時代であったので、試験の点取り合戦で、いかに効率的に点数を上げるかのテクニックに、学生、親や受験産業の目が行ったのは道理でしょう。

しかし、「加速化する技術革新と融合したグローバル化」が進む中で、「こうしておけば安心」の前提である終身雇用と年功序列を維持することは難しくなり、社会における「正解」は何かが分からなくなりつつあるのです。

1 2 3 4 5 6 7 8 9 次へ

関連記事(外部サイト)