救急救命のプロたちが絶対に使わない言葉

救急救命のプロたちが絶対に使わない言葉

鳥取大学医学部付属病院救命救急センター小児科病棟師長の森輝美さん。「ドクターヘリ」のある病院の屋上にて(撮影=中村 治、以下すべて同じ)

大病院の救命救急センターは、生と死が交差する過酷な現場だ。そこで軽はずみなことは言えない。鳥取大学医学部附属病院の看護師長を務める森輝美氏は「心情的には患者さんの家族に寄り添いたいが、私たちは“一生懸命看護させていただきます”としか言わない」という――。※本稿は、鳥取大学医学部附属病院広報誌『カニジル』の一部を再編集したものです。

■人生を彩る仕事とは

自ら選んだ仕事をどのように捉えるかによって、人生の色合いは大きく変わってくるものだ。それにより、自分の姿が鮮やかに発色することも、くすんでしまうこともあるだろう。もちろん幸せなのは前者である――。

米子市で生まれた、森輝美が看護師を志したのは、ほんの軽い気持ちだったという。

「なんか人のためになりたい、そして将来的に長くやれる仕事、やりがいのある仕事をしたかったんです。それならば医療系かなと。心理療法士とかいろいろと考えたんですけれど、やっぱり看護師だと思ったんです」

高校卒業後、倉吉総合看護専門学校に学び、看護師免許を取得。91年に鳥取大学医学部附属病院(以下とりだい病院と略)に入職している。当時、国立大学病院の職員は国家公務員であり、狭き門だったという。まずは「消化器外科」、そして「循環器内科」「内分泌代謝内科」の病棟を担当した後、「救命救急センター」の立ち上げメンバーに入った。

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