「完全非合法」タイのストリップバーに出演した日本人踊り子の思い

「完全非合法」タイのストリップバーに出演した日本人踊り子の思い

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Kwhisky

日本のストリップには“花電車”と呼ばれる特別な芸がある。だが、いま披露できるのは10人もいない。その芸をタイ・バンコクで披露しようとした現役花電車芸人の挑戦を、ノンフィクション作家・八木澤高明氏が追う――。(第2回/全3回)※本稿は、八木澤高明『花電車芸人 色街を彩った女たち』(角川新書)の一部を再編集したものです。

■芸の説明に厳しい顔をするタイ人ママ

私は別の取材を終えた後、パッポンストリートを歩いてバーへと戻ることにした。時刻は午後10時を回ろうとしていたが、先ほど以上に人があふれている。通りの露店では、偽物のロレックスやルイヴィトンのバッグなどが、堂々と売られている。

バーに戻ってから私がやらなければならないのは、経営者との交渉である。すでに、バンコク在住の友人にこのバーを何度か訪ねてもらい、内諾は得ていた。今日は最終確認をして、明日にはヨーコがバンコクに来る段取りになっていた。

先ほどよりは客が入っていたバーでしばし待っていると、ママだという40代と思しき女性が現れた。彼女に、明日には日本のストリッパーが来て芸を披露するからよろしく頼みます、と告げた。

「問題はありませんが、どんなことをやるんですか?」
「すでに聞いていたと思いますが、女性器から火を噴く芸をやらせてもらいたいです」

すると、なぜかママの表情がにわかに厳しくなった。

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