「ベッド数は世界一」の日本でコロナ前から起きていた医療現場の問題

「ベッド数は世界一」の日本でコロナ前から起きていた医療現場の問題

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/LightFieldStudios

日本は人口当たりの病床数が世界で最も多い「病床大国」で、入院日数も世界で突出して長い。これは何を意味するのか。病院経営コンサルタントの渡辺さちこ氏と国際医療経済学者のアキよしかわ氏は「日本では病床を患者で埋めないと病院経営が成り立たない」という??。※本稿は、渡辺さちこ、アキよしかわ『医療崩壊の真実』(MdN)の一部を再編集したものです。

■日本の病床はどれくらいあり、どれくらい稼働しているのか

新型コロナ感染拡大の中で入院の受け入れの第一線と考えられたのは感染症病床(1758床)、第二種感染症指定医療機関の351施設です。第二種感染症指定医療機関は、国、公立(自治体)、公的(日赤病院、済生会病院など)で9割が担い、民間は1割です。コロナ前の感染症病床の稼働率は2017年が3.3%、2016年が3.2%、つまり感染流行の局面にならない限り、平時では極めて低水準の稼働率です。

しかし一旦コロナが拡大すると、感染症病床は152万超の病床全体に占める割合は0.1%あまりであること、そして新型コロナは全国一律に流行するのではなく入院が必要な患者は都道府県や第二種感染症指定医療機関の地域によって大きな差があるため、「感染症病床」だけでは足らず「一般病床」での受け入れが必須となりました。

実際、第1波のピークである5月4日は1万1935人、第2波のピークである8月10日には1万3724人のコロナ患者(これらは宿泊・自宅療養が可能であった軽症者も含む)が入院しており、感染症病床だけでは全く不足した事になります。

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