ビンス・マクマホン 世界征服と開拓のパラドックス――フミ斎藤のプロレス講座別冊レジェンド100<第100話(最終話)>

ビンス・マクマホン 世界征服と開拓のパラドックス――フミ斎藤のプロレス講座別冊レジェンド100<第100話(最終話)>

連載コラム『フミ斎藤のプロレス講座別冊レジェンド100」第100話(最終話)は「ビンス・マクマホン 世界征服と開拓のパラドックス」の巻(Illustration By Toshiki Urushidate)

ビンス・マクマホンは王様である。WWEを世界最大のプロレス団体に育てあげ、アメリカ国内の市場独占だけでなくレスリング・ビジネスのグローバリゼーションを実現させた。

 ビンスのトレードマークのヘアスタイルはポンパドゥールPompadourと呼ばれるもので、J・F・ケネディ大統領(のちのロナルド・レーガン大統領も)とジョン・ウエインが好んだ髪型として知られている。

 プロレスラーではバディ・ロジャース、フレッド・ブラッシー、ニック・ボックウィンクルなどがこのスタイルだった。ビンスのそれはスプレーでコチコチにしてあるため暴れても乱れない。

 祖父ロドリック“ジェス”マクマホンRodrick“Jess”McMahon、父ビンセント・ジェームズ・マクマホンVincent James McMahonもプロモーターで、ビンスはマクマホン・ファミリーの“三代目”にあたる。

 生まれながらのアッパー・ミドルクラスかというとそうではなくて、父ビンス・シニアが空軍に所属していた時代に生まれたビンスは、実母ヴィッキー・アスキューVicky Askewのもとで少年時代を“基地の町”ノースカロライナ州パインハーストで過ごした。

 父親ビンス・シニアに初めて会ったのは12歳のときで、ビンスはそのとき自分が“お金持ちの家の子”だったことをようやく知った。

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