還暦になった鴻上尚史、「夢を見ること」を描いた新作音楽劇への思い

還暦になった鴻上尚史、「夢を見ること」を描いた新作音楽劇への思い

「ローリング・ソング」公式ツイッター@RollingSong2018より

― 連載「ドン・キホーテのピアス」<文/鴻上尚史> ―

◆「夢を見ること」を描いた新作音楽劇と60歳の誕生日

 8月11日から新作音楽劇『ローリング・ソング』の公演が始まりました。

 3世代の男達、20代の中山優馬さん、40代の松岡充さん、60代の中村雅俊さんが、歌い、ぶつかる物語です。

 松岡充さん演じる山脇雅生は、昔、ロッカーでしたが売れず、夢を諦めて、家業である納豆会社を継ぎました。ある日、雅生の所に一人の青年、中山優馬さんが演じる篠崎良雅がやってきます。そして、「私はあなたの子供だ」と言うのです。

 自分の母親は若いころ、ロッカーだったあなたの熱烈なファンだった。

 母親はずっと父親の名前を言わなかったけれど、死んだ後日記を見たらあなたの名前が書いてあった。

 けれど、そう言われた雅生は、「やったのかなあ。やんなかったのかなあ。なにせ、ロッカーはそういうところ、ルーズだからなあ」と答えるのです。

 息子と名乗る良雅は憤慨します。母親は、父親は有名なロッカーだと言ったのに、今のあなたはなんだ? 納豆を売っているただのくたびれた中年じゃないかと。

 一方、中村雅俊さん演じる小笠原慎一郎は、夢を売る結婚詐欺師で、雅生の母親、久野綾希子さん演じる山脇久美子をだまそうとします。

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