『想定外』の豪雨で天ヶ瀬ダムが決壊した場合、京都や大阪で死者数十万人の可能性

『想定外』の豪雨で天ヶ瀬ダムが決壊した場合、京都や大阪で死者数十万人の可能性

記事まとめ

  • 西日本豪雨ではダムが緊急放流をしたことで下流域が浸水し、多数の死者を出した
  • 天ヶ瀬ダムが決壊した場合、京都や大阪で数十万人単位で死者が出る可能性があるという
  • 首都圏に流れ込む利根川上流にも、決壊で大被害が出る可能性のあるダムがあるらしい

豪雨でダムが放流・決壊したら全国で大被害に。大阪京都で死者数十万人との予想も

豪雨でダムが放流・決壊したら全国で大被害に。大阪京都で死者数十万人との予想も

2008年、八ッ場ダムの工事現場を視察する鳩山由紀夫元首相(左)ら。民主党政権宣言が掲げた「脱ダム」は途中で頓挫

◆全国のダムを一斉点検し、「ルール」を変える必要がある

 西日本豪雨災害で、“想定外”の豪雨があったとして上流のダムが大量放流、下流域に大きな被害を出した。再び“想定外”の豪雨があった場合、大量放流や決壊の可能性のあるダムは全国に数多く存在するという。

「今回の西日本豪雨で、ダムが緊急放流をしたことで下流域が浸水、多数の死者を出しました。国交省は『ルール通りに操作をした』と説明していますが、早急に全国各地のダムを一斉点検し、ルールを変える必要があります」

 こう話すのは、河川工学者の今本博健・京都大学名誉教授(淀川水系流域委員会元委員長)。

「多くのダムは200年に1回の洪水を想定して設計されていますが、それ以下の“想定内”の雨量でも、満杯になりそうな場合、緊急放流をするルールになっています。しかし、越水(ダム湖の水を溢れさせる)で対応をすれば、緊急放流をするとしても、放流量は現在の緊急放流よりゆるやかになります」

 しかし今回、国交省は「越水でダム決壊の恐れがあったため緊急放流した」と説明している。

「そんな危険なダムは現時点で撤去すべきです。想定外の豪雨では、緊急放流しても越水に至る場合はありますから。その一方、越水に耐えうるダムは緊急放流しないというルールに変えることで、今回のような被害を避けられます」

◆天ヶ瀬ダムが決壊すれば、京都や大阪で数十万人単位の死者!?

 今本氏が「決壊するかどうか、真っ先に点検すべき」と指摘するのはアーチ式の「天ヶ瀬ダム」(京都府宇治市)で、重力式ダムに比べて構造的に脆弱だという。

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