大井競馬場伝説の予想屋が語るコロナと予想屋の未来
2021年03月19日 15時39分 SPA!
◆公営競技はバブル期並みの売上げだが……
まだまだ収束の気配を見せない新型コロナウイルス。ウイルスの脅威は当然だが、経済のダメージはこの先、何十年続くかどんな学者も予測がつかないという。
そんななか、不謹慎と思う人がいるかもしれないので大きな声で叫ばれていないが、地方競馬の売り上げがバブル全盛期と同等にまで跳ね上がっている。そして、今回ご紹介する大井競馬場公認予想『ゲートイン』吉冨隆安氏が立っていた同場で年末に行われた東京大賞典では、今までのレコードを4億円更新する約60億円という地方競馬における1レース最高売り上げを記録した。しかし、場内の飲食店及び吉冨氏のような場立ち予想家は、1年以上の休業を余儀なくされている。そんな実情とともに、大井競馬場の名物予想屋である吉冨氏の人生を追ってみた。
――今の場立ちの方々の窮状を聞く前に、吉冨さんの経歴についてお伺いしたいのですが、どういった経緯で場立ちの予想屋になられたのでしょうか?
吉冨 私は鹿児島生まれなのですが育ちは大阪。大学を中退して2つほど事業を始めたのですが失敗して、東京に逃げてきたクチですね。家にゆとりがあれば、間違いなく引きこもっていたのでしょうが、そのスペースがなかったので止むを得ず……。人を傷つけたくないし、自分も傷つけたくない。だけど、何をやっても上手くいかない。