ムロツヨシが“喜劇役者”を名乗るワケ。両親の離婚、長い下積み、借金を経験しても

45歳の今、この作品が「映画初主演作」となったのは、タイミングも含めベストだったと思います。だから今から振り返れば、僕が「選んだ」ことになるのかも。

――本作は若手映像作家にチャンスを与える賞から始まった企画です。ムロさんが主演を引き受けたからこそ企画が実現し、妻役の奈緒さんといった今をときめく俳優たちも出たいと続いていったのではないでしょうか。ムロさんは演技力のみならず、知名度や発信力も高いです。

ムロ:おぉー、それだったら嬉しいです。「意思のある客寄せパンダになる」っていうのは、32歳でmuro式.の舞台を始めた頃から決めていたので。とにかく名前を知ってもらって、「なんだこいつ」でいいから気にしてもらい、檻の前まで来てもらえたらそれが一番。

ただ、これまでは作品の中でもパンダの着ぐるみを着ていましたけど、最近は意識的に脱いでいるというか、ムロツヨシを捨てるようにしています。特に『マイ・ダディ』は、悲劇の中に喜劇の要素もあるので、これまでのようなわかりやすい「笑い」という武器は家に置いて、役者として身ひとつで現場に来ましたね。

◆「できる」と即答して後からやり方を考える

――好きなシーンはたくさんあるんですが、例えば、重い病に侵されていると告知された娘が「死なないよね?」と聞いたときに、「死なないよ」と言うシーン。

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