鬼才・園子温がニコラス・ケイジとタッグ。還暦にしてハリウッドデビューできた理由



――実際にニコラス・ケイジに会うまでどのような印象でしたか。

園:印象もなにも、空気みたいな存在ですよ。紅白の五木ひろし、水前寺清子と同じ(笑)。映画界になくてはならない。これまで彼はFBI捜査官からアルコール依存症まで、何でも演じているので、誰も見たことないニコラス・ケイジ像を打ち出すのは難しい。それならオーソドックスな彼のもともとのイメージのほうがむしろ斬新じゃないかなぁと考え、今回の作品では銀行強盗でありながら、世界を救うヒーローという役に仕立てた。

僕はメキシコでマカロニウェスタンを撮りたくて、彼をセルジオ・レオーネ監督の『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト』に出てくるチャールズ・ブロンソンみたいにしたいと考えていた。そしたらニコラス・ケイジも「これチャールズ・ブロンソンじゃない?」と。事前にそんな話は一度もしてなかったのに、驚くべきシンクロですよ。まあ、結果は時代劇になりましたけど(笑)。この役はチャールズ・ブロンソンだっていうのは、お互いの約束になっていました。

◆クライマックスは思い切って変えた

――本作はサムライや遊郭、マカロニウェスタンが混ざり合った独創的な世界観です。どのように構想したのでしょうか。

園:脚本は僕が書いてはいないんだけど、最初に読んだとき、ラストは砂漠でのカーアクションだった。

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