予想もつかない形となった衆院選。政権担当能力のある政党に最も必要なものとは/倉山満

予想もつかない形となった衆院選。政権担当能力のある政党に最も必要なものとは/倉山満

衆院選の投開票時の日本維新の会・吉村洋文副代表(手前)。10日に府庁で応じた取材では、「まともな野党として自民党にぶつかっていきたい」との意気込みもあったが―― 写真/時事通信社

―[言論ストロングスタイル]―

◆政治に対し「どうなるか」ではなく「どうするか」

 誰もが予想もつかない形で、衆議院総選挙が終わった。5千票差以内の選挙区が約1割、2万票差以内が約4割。そして過半数が3万票差以内の接戦だった。マスコミ各社がはずすのもやむをえまい。

 しかし、考えてもみよ。公示日にほとんどの候補者の当選と政党のあらかたの議席数が決まっている選挙など、意味があるのか。今回は本当に、ふたを開けてみるまでわからない選挙だった。激戦区では有権者の1.5%(だいたい数千人)が動けば、当落が入れ替わる。

 政治に対し、「どうなるか」ではなく、「どうするか」を考えるきっかけになったのではないだろうか。

◆有権者は自民党に投票するしかなかった

 ’55年以来、衆議院選挙をやれば、たった2回の例外を除き、常に自民党が勝利する。総理大臣とは自民党総裁のことだった。

 それでも高度経済成長期は、まだよかった。国民はメシが食えた。真面目に働けば、給料が上がった。努力すれば、やりたい仕事ができた。だから、自民党がいかに腐敗しようと、誰も怒らなかった。

 ところが、高度経済成長の終焉から50年。自民党の腐敗と無能は留まるところを知らなかったが、国民は我慢するしかなかった。

1 2 3 4 5 次へ

関連記事(外部サイト)