大手電機メーカーのエンジニアが「一玉300万円の桃」を作る農家に転身したワケ

大手電機メーカーのエンジニアが「一玉300万円の桃」を作る農家に転身したワケ

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一般的な桃の甘さは、糖度11〜15度だと言われる。そんななか、’20年に当時のギネス世界記録だった糖度22.2度を超える「世界一甘い桃」を生み出したのが、福島県で果実栽培を営む古山果樹園の古山浩司氏だ。

 価格にして一個300万円という糖度40度のブランド桃「とろもも」は、国内外で注目を集め、話題となった。古山氏が前人未到の桃を作り始めた発端は、11年前に起こった東日本大震災だった――。

◆安定した会社員から、独立自営の農家への転身

――現在、日本一有名な桃農家とも言える古山さんですが、実は11年前までは大手電機メーカーのエンジニアだったそうですね。

古山:ごく普通の会社員でしたが、33歳で「自分は会社員ではうまくいかない」と気がついたんです。会社で出世する人って、必ずしも実力で評価される人だけじゃないですよね。上司に取り入るのが得意だったり、場の空気を読むのが上手だったり。私は、納得できないことを受け入れるのがすごく苦手な性格だったので、そうした会社の風土にやりがいを見いだせず、次第に転職を考えるようになりました。

――数ある職業のなか、なぜ農家に転身しようと考えたんですか?

古山:もともと、ウチの父が会社員をやりながら兼業で農家をやっていたので、土地とノウハウはあったんです。

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