ウクライナがロシアに降伏すべきでない理由/倉山満

ウクライナがロシアに降伏すべきでない理由/倉山満

ポーランド南東部、国境近くの街の学校に設けられたウクライナ難民の避難所。国連難民高等弁務官事務所によると、国外に逃れた難民は3月30日時点で405万人余に上る 写真/AFP=時事

―[言論ストロングスタイル]―

◆「ウクライナはさっさと降伏しろ」と言い出す御仁がいる

 ロシアがウクライナに侵攻した。ウクライナは激しく抵抗し、双方の犠牲者が増大している。特に国土が戦場となったウクライナでは多くの民間人が死傷し、女子供老人は避難民として生まれ育った故郷を捨てて逃げざるを得ない。

 一部には留まる人もいる。まだ戦場になっていない土地の人々だけではない。当たり前だが、避難民となるには、今までの生活も、財産も捨て、持てるものだけを持って逃げるしかない。悲惨な光景だ。

 こうした悲惨さをやめさせる為に、「ウクライナはさっさと降伏しろ」と言い出す御仁がいる。その手合いがロシア大統領のウラジーミル・プーチンにモノ申したという話は聞かないのは不思議なことだ。

 学校でたとえよう。いつも揉め事を起こしている者どうしが喧嘩を始めた。どうやら背が高くて力が強くて金を持っていてずる賢い方が「お前は生意気だ」と殴りかかったらしい。誰も止めない。しかし、小柄な方は必死に耐えて、時に殴り返している。その小柄な生徒が一切の抵抗をやめて謝れば、許してもらえるのか? 考えるまでも無い。日本でいじめ問題が後を絶たないはずだ。

◆殴り返さない方が偉いという愚かな価値観

 日本国憲法に毒された愚かな価値観がある。

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