政商・竹中平蔵は日本をどう壊したのか?<ノンフィクション作家・森功氏>

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◆35年間の規制緩和と民営化がもたらしたもの

―― 日本では貧困・格差が深刻化していますが、その背景には非正規雇用の拡大があると思います。森さんは『日本を壊す政商』(文藝春秋)で、人材派遣会社パソナグループ創業者の南部靖之氏や同会長の竹中平蔵氏が政治に与えた影響を指摘しています。

森功氏(以下、森) 中曽根政権以降、日本でも規制緩和と公共事業の民営化が進められてきました。当時は規制緩和・民営化の「光」ばかりが強調されましたが、現在ではその「闇」が覆い隠せなくなっていると思います。

 まず、規制緩和は労働者の権利を破壊しました。「労働の自由化」「多様な働き方」というスローガンのもとで労働規制がどんどん緩和され、労働権が十分に守られない非正規労働者が大量に生まれました。

 また、民営化は社会を脆弱化しました。国鉄民営化では国鉄労組と社会党が潰され、労働組合やその支援をうける野党が一気に弱体化しました。地方も切り捨てられ、北海道・四国・九州では赤字路線の撤廃によって交通インフラが衰退しています。

 すでに非正規労働者を中心とする貧困・格差、地方の衰退は目も当てられない状況です。87年の国鉄民営化から35年が経ちますが、これまでの規制緩和と民営化を根本から見直すべき時が来ています。

◆企業の意向に合わせて改悪されてきた労働法制

―― 森さんは特に労働規制緩和を問題視しています。

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