「男性が妊娠・出産」する物語から考える、無自覚・無意識の偏見/明石ガクト

「男性が妊娠・出産」する物語から考える、無自覚・無意識の偏見/明石ガクト

?坂井恵理・テレビ東京/講談社

―[明石ガクトの動画オーバードーズ]―

◆男性の妊娠・出産という物語から考える、無自覚・無意識の偏見

 ビールを飲むと膨満感がえぐいので最近は日本酒派、明石ガクトだ。

 小学校の頃、教室の後ろにこんな言葉が極太の筆文字で書き殴られていた。

「相手の立場になって考えよう」

 僕は素直な性分だったので常に相手の立場になって話そうと思ったら、どう言えばいいのかわからずに何も話せなくなってしまった。7歳の語彙力は、相手の立場に立った人を傷つけない表現をすることには余りに無力だった。

 僕が言葉を失っていた平成元年から数十年の時がたち、令和の世の中は一気に進歩した。

◆「考える」ことを続けていこう

 ポリティカル・コレクトネスに沿った表現をすることがテレビでも雑誌でも、そしてSNSでも当たり前になりつつある。いまだ、それを「表現の自由を奪うもの」と考える人もいるけれど、世の中や人間は多面体でできているから誰かにとってはタダの言葉でも、ほかの誰かにとっては心を抉るナイフになるかもしれない。

 そこにはアンコンシャス・バイアスと言われる自分自身では気づいていない「無自覚・無意識の偏見」がそれぞれの常識を歪めてしまうからだ。

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