余命わずかの人に寄り添う“終末期ケア”の悲痛。生きた証が消えていく

高齢の旦那さんは、奥さんの面倒は自分がみると頑なだったのですが、今までやってきた簡単な料理がきつくなってきたようで、自分のできなくなったことだけを依頼されたんです。

 台所が汚かったので、まずはサービスとして台所を綺麗にするところから始めました。すると、その様子を見た旦那さんが『こんなにケアをやってくれる人たちがいてよかった。あんたたちに今後は任せる』と言ってくださったのです。信頼してもらってよかったと安堵し、今後奥さんの介護全般を任せてもらえると思い、スタッフ一同喜んでおりました」

◆しかし突然の悲劇が…

 自分にしか自分の奥さんを介護できないと思っていた旦那さん。そんな彼が頼りになるヘルパーと出会ったことで、大きな気持ちの変化があったようだ。

「そういう話をしてもらった数日後、旦那さんが他界されました。介護することが当たり前となっていた旦那さんが、任せられる人を見つけたことで一気に今までの疲れが出たのでしょう……。私たちが介入したことで死を早めてしまったのではないかと、私自身とてもショックでした」

 第一発見者は、訪問介護に訪れた自社のヘルパー。奥さん想いの旦那さんは、歩けなくなった奥さんには絶対見られない位置で息を引き取っていたそうだが、第一発見者のヘルパーはショックを受け、しばらくトラウマになってしまったそうだ。

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