有田芳生氏が語る宗教二世問題と政治「すぐ隣に苦しんでいる二世がいるかもしれない」

有田芳生氏が語る宗教二世問題と政治「すぐ隣に苦しんでいる二世がいるかもしれない」

山上徹也容疑者

先の参議院選挙では惜しくも落選した有田芳生氏が、いまや連日メディアに登場。40年以上にわたり取材してきた政治とカルト宗教との関係に鋭く切り込んでいる。一体、宗教二世問題については、なにを思うのか? 偶然にも議員会館を去る当日、荷造りを終えたがらんとした部屋で有田氏を直撃した。

◆宗教二世問題と政治。“空白の30年”の後悔

「’95年に地下鉄サリン事件が起きて、その2日後の3月22日にオウム真理教への強制捜査があった。そのとき、ものすごく印象的だったのは教団のなかに子どもたちがいっぱいいたこと。あの子たちがその後どうなったかは誰も知りません。本来ならすぐに心のケアを施し、オウムの教えを解かなければならなかったのに。あれほどの事件が起きても、宗教二世の問題は国会で取り上げられませんでした」

このときから、さかのぼること3年前の’92年。有田氏は『週刊文春』で、’84年ロス五輪代表の山崎浩子さんの統一教会の合同結婚式への参加をスクープ。統一教会を巡る報道が過激さを増す。

「’92年の合同結婚式には約6万人が参加しました。山上容疑者の母親は結婚後の入信ですが、その後も定期的に開かれる合同結婚式によって数多くの二世が生まれています。霊感商法や献金によって、自己破産した家庭も多く、山上容疑者のケースは決して特殊ではない。我々のすぐ隣に理不尽な目に遭い、もがき苦しんでいる二世がいるかもしれないのです。

それなのにこの30年間、統一教会の報道はほとんどなく、宗教二世の存在も忘れられていました。私は“空白の30年”と呼んでいます」

◆調査委員会を立ち上げ事件の背景を徹底的に調べるべき

なぜ空白が生まれたのか?有田氏は「政治の力」と嘆く。

「私が入手した統一教会の内部資料によると、女性を中心としたPRチームが国会でのロビー活動で毎月500万円を使っていた。安倍元首相だけでなく、高村正彦前副総裁、下村博文元文科相など、次々と過去につながりのあった自民党議員の名前が挙がっている。空白の30年をこれ以上延ばさないためにも、調査委員会を立ち上げ事件の背景を徹底的に調べなければなりません」

統一教会に質問状を送ったところ、「PRチームが国会でロビー活動をしていた」という指摘は、「宗教法人世界平和統一家庭連合ではそのようなチームを設けたことはありません」と否定した。

国会を去っても、有田氏の闘いは続く。

【有田芳生氏】
立憲民主党前参議院議員、ジャーナリスト。『朝日ジャーナル』『週刊文春』でオウム真理教や統一教会報道に携わる。著書に『統一教会とは何か 追いこまれた原理運動』(教育史料出版会)など

取材・文/SPA! 宗教二世取材班 写真/産経新聞社 時事通信社

―[[宗教二世]の苦悩]―

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    二世どころじゃなくね? そういえばルパン三世ってどこの誰の許諾得てるんだっけ? もともと成人向けエロ漫画?

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