秋競馬で注目すべき「夏の上がり馬」と「注目2歳馬」を競馬の達人が解説

秋競馬で注目すべき「夏の上がり馬」と「注目2歳馬」を競馬の達人が解説

今年のダービー馬ドウデュースも夏の小倉デビューだった  写真/橋本健

◆夏は勢力図が変わる瞬間

 日本では競馬にオフシーズンはないものの、一般的に有力馬は夏場を休養に充てます。大レースも行われないため、放牧先で精神面をリフレッシュさせ、そして身体的に成長を促す絶好の機会。しかし、有力馬が休んでいる間に、下級条件から一気に力をつけて秋のG1でも活躍する馬がしばし出現します。これを夏の上がり馬と呼び、あのメジロマックイーンも夏場に力をつけて菊花賞を制した上がり馬でした。

 また、夏場は2歳戦も過熱。かつては秋にデビューする馬が期待馬という風潮もありましたが、近年は早めにデビューさせて賞金を獲得しておくというのが主流になっています。夏デビューのドウデュースが今年の日本ダービーを制するなど、夏場の2歳戦も目が離せません。

 今回の記事では、今年の夏の注目2歳馬と上がり馬をそれぞれ3頭ピックアップして解説したいと思います。ぜひこの秋の馬券の参考にしてみてください!

◆2歳の注目は歴代屈指のスピードを見せたあの馬

 まずは2歳馬から。

3位 ロードプレイヤー

 8月21日に行われた新馬戦では上がり3ハロン32.5秒を記録して勝利。2着ブレイディヴェーグとはアタマ差の接戦でしたが、3着馬には5馬身差をつけています。また、レースの上がり2ハロンが21.7秒と速く、これはこの夏の新馬戦で2位タイの好時計でした。血統的には地味なタイプですが、パフォーマンスは優秀です。

2位 ダノントルネード

 7月31日にダノントルネードが買った新馬戦は、5着ウインオーディンが次走の未勝利戦を制すると新潟2歳ステークスも2着に好走。6着ガルムキャットも未勝利を制しています。レースの上がり2ハロンが21.7秒と世代2位タイの好タイムが記録された一戦で、時計・メンバーレベルとも高いこのレースを制したダノントルネードは今後に期待が持てます。

1位 リバティアイランド

 この夏の新馬戦で最も衝撃を受けたのがリバティアイランドの新馬戦。同馬が記録した上がり3ハロンは驚異の31.4秒。後続に0.5秒差をつけて圧勝しています。レースの上がり2ハロン21.1秒は堂々の世代最速で、過去10年まで遡っても新馬戦では最も速いタイムでした。歴代でも屈指の好タイムを記録した同馬のスピードはG1級の素質を感じさせます。

◆条件戦でレコード更新。菊花賞を狙うこの夏最大の上がり馬は?

 続いて上がり馬についてもみていきましょう。

3位 ナムラクレア

 2歳から3歳春まで活躍してきた同馬を「夏の上がり馬」と称するのは少しニュアンスが異なりますが、この夏にスプリント路線へ舵を切ると、函館スプリントステークスを0.4秒差の圧勝。続く北九州記念は、直線で進路がなくなる不利がありながらも3着に好走しています。スプリンターズステークスでも期待の存在という意味でピックアップしました。

2位 ウインカーネリアン

 5月の谷川岳ステークスを勝利すると、サマーマイルシリーズ初戦の米子ステークス、そして関屋記念と3連勝を果たします。特に関屋記念ではG1好走馬ダノンザキッドをはじめ多くの重賞好走馬を押さえての勝利と価値は高く、マイル路線で注目の上がり馬と言えるでしょう。

1位 ガイアフォース

 7月の国東特別では、2018年小倉記念でトリオンフが記録した小倉競馬場の芝2000mのレコードを更新して勝利。7馬身差の圧勝と圧巻の競馬でした。実は新馬戦では、1着が日本ダービー馬ドウデュース、3着がラジオNIKKEI賞1着と新潟記念3着のフェーングロッテンという好メンバーの中で2着に好走していました。菊花賞へ向けてこの夏最大の上がり馬になると考えています。

◆夏の注目馬を馬券に活かそう!

 今回は6頭をピックアップしましたが、この夏も素晴らしいレースをたくさん見ることができました。なかでもリバティアイランドの新馬戦は、筆者がこれまで見てきた新馬戦の中でもトップクラスの衝撃。この秋、そして来年のクラシックと今から活躍が楽しみです。今回の注目馬をぜひ馬券の参考にしていただけると幸いです!

文/安井涼太

【安井涼太】
競馬予想家/ライター/クリエイター。著書に『競走馬の適性を5つに分けて激走を見抜く! 脚質ギアファイブ(ガイドワークス)』『超穴馬の激走を見抜く! 追走力必勝法』(秀和システム)、『安井式ラップキャラ』(ベストセラーズ)

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