自衛隊員は「金銭トラブル」に巻き込まれやすい?詐欺グループのカモにされることも

自衛隊員は「金銭トラブル」に巻き込まれやすい?詐欺グループのカモにされることも

自衛隊員の多くが引退後、金銭面で悩む。狂った金銭感覚はなかなか戻らない

自衛隊の離職率は極めて高い。研修終了後10年以内に50%程度が辞め、定年退職まで残るのは、同期のうち4割程度ともいわれている。私たち国民を守ってくれるはずの組織が、なぜそんな状況になってしまうのだろうか。

◆自衛隊引退後は借金と向き合う日々。悲しき末路の実態

一日3回の食事が無料、電気、ガス、水道代がかからない自衛隊内の生活。それを踏まえると、十分に貯蓄ができそうなものだが、「金銭トラブル」に見舞われる隊員も少なくないという。

海上自衛隊に30年近く勤務した元幹部の沖田さん(仮名・男性)が、その現実を教えてくれた。

「航海に出ると何か月も帰還できないため、陸に上がるやいなやストレス発散のために散財しまくる同僚の姿を目にしてきました。寄港した街でパチンコや競馬、競艇などのギャンブル、その後、居酒屋に行ってからキャバクラ、風俗。抑圧された世界にいるので、自由な時間があるとつい快楽だけを求めてしまうのです」

◆消費者金融に手を出した結果……

遊興にのめりこんだ結果、消費者金融に手を出す者も。

「借金が500万円ほどに膨れ上がり、首が回らなくなった人を何人も見てきましたが、その場合、自衛隊に連絡が入り、外出が月1回、散髪のときのみに制限され、ほかはすべて艦内生活という、厳しい返済生活を送ることになります」

こうしたケースでは、通帳の管理も上司が行うため、返済が終わるまで数年間“小遣い生活”を送ることに。

「ただ、そうして借金返済に向き合えるならいいほう。中には、連帯保証人になってしまったり、隊から逃げてしまったり、自ら命を絶ってしまう者もいたと聞いています」

◆先輩からの“悪しき教え”も

原因は、職務のストレス以外の部分にもあると語る。

「そもそも自衛隊にいては、お金に関して学ぶ機会がありません。下宿先で水道代、電気代をどう払うか知らない子もいるぐらいです(笑)。その上、先輩からは『カネは派手に使うことがカッコいい』という“悪しき教え”を受ける。勤務環境もそうですし、隊員管理など……抜本的に見直すべきことは山ほどあります」

沖田さんは自らを律し、資産を築いた上で引退できたというが、ごく稀なケース。結婚後、財布の紐を奥さんに握られることで、借金癖から抜け出す人が多いという。半ば強制力を持たせなければいけないのが、なんとも悲しい。

◆マネーリテラシーのない自衛隊員たちが詐欺グループのカモに

また、沖田さんによれば、散財に借金と、マネーリテラシーが欠如している自衛隊員を狙う悪徳業者は後を絶たないという。

「私が佐世保にいたとき、入り立ての隊員が、羽毛布団を66万円で売りつけられる出来事がありました。それも、洗い出してみたら一人ではなく5人が同様の被害に遭っていた。これは噂の域を出ませんが、入隊時に保険契約が必ずあって、そこの外交員が住所の情報を売っていたんじゃないか……という。それほど自衛隊員は、営業をかける側にとってはカモにしやすい存在なんでしょうね」

◆自らが犯罪に手を染めてしまうケースも

横須賀、呉、佐世保など、海上自衛隊の基地が置かれている街では、自衛隊は「上客」となる。

「例えば200人乗りの船が10隻どこかの港に入ったら、一人1万円使っただけで2000万円の経済効果が生まれる。それが街に落ちるのならいいんですが、地元外からさまざまな怪しい業者が集まってくるケースも多い。先ほど言ったように金銭に関するリテラシーは低いわけですから、なんでもない骨董品を数万円で買わされてしまうことも珍しくありません」

ほかにもフィッシング詐欺に投資詐欺……自衛隊員の詐欺被害報告は多い上に、自らが「特殊詐欺の受け子」になるなど、犯罪に手を染めてしまうケースも散見される。果たしてこの先、変革は起こるのか。

取材・文/東田俊介

―[[自衛隊のヤバすぎる]実態]―

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