北朝鮮危機“第2章” 中国を押しのけ急接近するロシアの影

北朝鮮危機“第2章” 中国を押しのけ急接近するロシアの影

ミサイル発射実験に立ち会った金正恩朝鮮労働党委員長  写真/朝鮮労働党機関紙「労働新聞」電子版より

「習近平国家主席と中国の努力には非常に感謝しているが、うまくいっていない――」

 米中直接交渉の前日、トランプ大統領が自身のツイッターでこう不満を露わにしたように、北朝鮮問題を巡る米中両国の溝はなかなか埋まりそうにない気配だ。

 6月21日、米中両政府が初めて開いた「外交・安全保障対話」の場で、米国は中国に対し、北朝鮮の核・ミサイル開発の資金源を断つため、北朝鮮との不正取引に関与している疑いが濃厚な中国企業のリストを提示。取り締りの強化を強く求めたが、中国側は米軍が韓国への配備を進めるTHAAD(高高度迎撃ミサイルシステム)にも反発しており、米国こそ早期に北朝鮮との対話のテーブルに着くよう主張するなど、終始、議論は平行線を辿った。

 実は、今回行われた「外交・安全保障対話」以前に、トランプ大統領は北朝鮮問題で明確な「期限」を設定している。

 4月上旬に開催された米中首脳会談で、トランプ大統領が習近平国家主席に対し米中間の「貿易不均衡問題」の是正を迫り、両国で「100日計画」を立てて取り組むことで合意。会談後、この「100日」という数字が「北朝鮮問題にも当てはまる目標期限」とソーントン米国務次官補代行も明かしており、7月中旬が北朝鮮問題のタイムリミットと見られているのだ。

 つまり、この猶予期間までに、中国が北朝鮮に対し具体的な行動を取らなければ、米国政府が独自に中国企業に対して制裁を科すことを辞さないばかりか、北朝鮮に対しても「あらゆる選択肢」のなかから何らかの行動に出る可能性が高いといういことだ。

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