Uを通過してメジャーリーグのベンチに座ったオブライト――フミ斎藤のプロレス読本#045【全日本ガイジン編エピソード14】

Uを通過してメジャーリーグのベンチに座ったオブライト――フミ斎藤のプロレス読本#045【全日本ガイジン編エピソード14】

『フミ斎藤のプロレス読本』#045は、Uインターから全日本プロレスに移籍してきたゲーリー・オブライトが目撃したメジャーリーグ全日本プロレスの風景(写真は全日本プロレス・オフィシャル宣材フォトより)

 199X年

 アメリカ人レスラーの多くは、全日本プロレスをベースボール・チームのような感覚でとらえている。監督はもちろん、ジャイアント馬場である。

 年間スケジュールがきっちりと決められている。ヤングボーイズがいて、ミッドカード・ガイズがいて、毎シーズン、打率3割を打つホームラン・バッターがたくさんいる。

 ジャパニーズとガイジンに平等のチャンスが与えられる。そして、歴史と伝統がある。

 ゲーリー・オブライトにとって、オールジャパンはいくら手を伸ばしてもとうてい届きそうにない、はるかかなたのそのまた向こうのリングだった。

 スタン・ハンセンがいる。ドリー・ファンクJrがいる。アブドーラ・ザ・ブッチャーがいる。レジェンドたちはこのリングで花を咲かせ、このリングでトシをとった。

 ビデオでしか観たことがないドリーやアビーは『刑事コロンボ』のようなものだ。ちょっとくらいおじさんになっても本物はホンモノである。

 メジャーリーグにはメジャーリーグのタイムテーブルがある。『新春ジャイアント・シリーズ』が4週間。『エキサイト・シリーズ』が2週間。『チャンピオン・カーニバル』のリーグ戦が4週つづいたあとは『スーパーパワー・シリーズ』が2週間。

 『サマーアクション・シリーズ』は“T”と“U”で合計7週間。秋になると4週間の『ジャイアント・シリーズ』があって、11月から12月第1週までの『世界最強タッグ』(3週間)で全日程が終了する。

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