Kawasakiの名車GPZ900RがNinjaと呼ばれるようになった理由

Kawasakiの名車GPZ900RがNinjaと呼ばれるようになった理由

Ninjaの愛称で知られるGPZ900R。改良を重ねて、1984年に登場した初代A1から2003年の最終モデルA16まで、19年もの間、ファンに愛され続けた

 1984年、Kawasakiを代表する名車が誕生した。その名はGPZ900R。Ninja(ニンジャ)の愛称で親しまれ、この名を冠する多彩なモデルが登場。やがて同社の設計思想を体現するマシンへと成長した。本稿はその軌跡をたどる。

 1986年に公開されたトム・クルーズ主演の映画『トップガン』で、彼の愛車としてGPZ900Rが登場し、一般にも認知されるようになったNinja。80年代に青春を謳歌した諸兄の多くが、「Kawasakiのオートバイ=Ninja」と連想するはずだ。

 ご存じのとおり、川崎重工はオートバイだけではなく、船舶や鉄道車両、航空機など、さまざまな製品を手掛けている。その歴史は古く、明治時代に設立された後、日本だけでなく世界の産業を支えてきた。オートバイ事業は、その長い歴史の中で戦後に誕生し、今日までに大きく発展している。

「戦後は、占領下で日本の航空機産業が禁止され、弊社はオートバイのエンジンの製造を始めました。その後、オートバイ自体を製造するようになるのですが、当時は航空機をつくりたくて入社した人間が多く、どうせつくるなら世界最高のマシンをつくろうという意識が強かったのだと思います」とは、川崎重工業モーターサイクル&エンジンカンパニーの古橋賢一氏。世界最高を追求した結果、1972年に誕生したのが、4気筒DOHCエンジン(900cm3)を搭載した「Z1」。当時、レース車にしか使われていなかったエンジンを採用し、出力や最高速度、加速性能で量産車世界一を記録した。

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