「葬儀会館建設の反対運動」が成功しない理由

「葬儀会館建設の反対運動」が成功しない理由

photo by udonumai

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 「考える葬儀屋さんのブログ」管理人の赤城啓昭と申します。

 先日、葬儀会館に対して近隣の住民が営業差し止めの裁判を起こしたという報道がありました。建設中や建設済みの物件を含めて日本中で葬儀会館に対する住民の反対運動が時おり起こっています。

 実はこの反対運動が成功するのは極めてまれなのです。

 今回はなぜ反対運動がうまくいかないのかを、葬儀社と住民のやりとりを長年見聞してきた経験からお話ししたいと思います。

 反対運動がうまくいかないのは、葬儀社が建築基準法違反などの違法行為を行っていない限り葬儀会館の建設・営業を差し止める手段や法律は存在しないからです。

 葬儀社の住民への対応で必要なのは対話集会を開くことだけです。しかし法律上は建設に同意してもらう必要はなく、ただ集会を開いたという事実だけがあれば良いのです。そのため住民側の次善の策は、建設阻止はあきらめて対話集会を条件交渉の場にすることなのですが、実態は反対を主張するだけで物別れに終わり、結局葬儀会館を作られてしまうという結果になりがちです。

 このように法律に基づいて葬儀社側は粛々と事を進めます。

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