“高卒貧困”の深刻な実態――『学歴分断社会』著者が語る「日本の学歴トークは大卒者たちのゲームにすぎない…」

“高卒貧困”の深刻な実態――『学歴分断社会』著者が語る「日本の学歴トークは大卒者たちのゲームにすぎない…」

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 仕事や恋愛など様々な切り口で取り沙汰される学歴。卒業後、普段はあまり意識していなくとも、なにかと付きまとってくるのも事実だ。

 だが、日本における学歴をめぐる議論や、メディアが報じる学歴にかんする特集については、実態からややズレた点にフォーカスが当たってしまうケースが少なくない。

 いま、日本において本当に起きている「学歴問題」とは何なのか。『学歴分断社会』(ちくま新書)を’09年に著した気鋭の計量社会学者・吉川徹氏に話を聞いた。

◆1:メディアがなかなか焦点を当てない“高卒貧困”

 まず、吉川氏によれば、いま最も深刻なのは最終学歴が短大以上の大卒者と、それ以外の非大卒の分断で、それこそがさまざまな格差を生んでいる要因だという。

「貧困とか雇用不安といったことは高卒層が担っているのが現状で、大卒者との間に大きな差が生まれています。いま、“若者”を一枚岩で考えることはできません。メディアなどでよく取り上げるような学校名や学部名での比較特集は大卒者の中での限定的な話で、あくまで大卒者たちのゲーム。残りの半分である非大卒は実はまったく違うルールでゲームが動いているんです」

 二者の間には経済的な格差が生まれているのみならず、人間関係なども含めたライフスタイルも大きく異なる。

「いま、研究を進めていて特に顕著なのは子供の育て方。どんな学校に行かせるかは、親がどういう教育を受けてきたかが強く影響し、教育格差につながっています」

 だが、こうした傾向に当てはまらない例が出てきているのも事実だ。

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