なあ、チェーンソー・チャーリーって男を知っているかい――フミ斎藤のプロレス読本#098【Tokyoガイジン編エピソード08】

なあ、チェーンソー・チャーリーって男を知っているかい――フミ斎藤のプロレス読本#098【Tokyoガイジン編エピソード08】

『フミ斎藤のプロレス読本』#098 TOKYOガイジン編エピソード8は、“生ける伝説”テリー・ファンクがプロデュースした新キャラクター、チェーンソー・チャーリーとスーパー・レザーの関係(写真はFMWパンフレット「オフィシャルガイドブック1996‐1997」表紙より)

 199X年

 スーパー・レザー、というよりも“マイク”はきょとんとしていた。

「チェーンソー・チャーリーさ。チェーンソー・チャーリーがやって来るんだ。チェーンソーをかついでな」

 テリー・ファンクは、だれにもいうなよという感じで左手の人さし指を軽く口元にあてながら、うれしそうに秘密のおはなしをバラしはじめていた。

 チェーンソー・チャーリー? あんまり聞かねえ名だな。まさかエンジンのかかったチェンソーをブン、ブン、ブーンとやりながらドレッシングルームから飛び出してくるわけじゃあねえだろうな。えっ、ブン、ブン、ブーンとやりながら観客席になだれ込んでいくって? それじゃあ、オレのギミックとまるっきり同じじゃねえか。いったいどこのだれなんだい、そのチェーンソー・チャーリーって野郎は――。

 「いったいどんなやつなんです、そのチャーリーって男は?」マイクはテリーにたずねた。

 チェーンソーを振りまわしながらそこらじゅうをのしのし歩きまわって観客を恐怖のどん底に突き落としちゃう怪奇レスラーがこの世にもうひとり存在するなんて、スーパー・レザーにとってはそれだけで大問題である。

 レザーフェイスのキャラクターそのものはホラー映画『悪魔のいけにえ』からアダプトしたものだけれど、リングの上のスーパー・レザーはあくまでも“マイク”のブレイン・チャイルドだ。

 チェーンソーは“殺害”に使用される凶器で、グロテスクなマスクは被害者の頭の皮をはいでつくった“革製品”ということになっている。

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