マンデー・ナイトロよりも生グレープフルーツ・ハイ――フミ斎藤のプロレス読本#099【Tokyoガイジン編エピソード09】

マンデー・ナイトロよりも生グレープフルーツ・ハイ――フミ斎藤のプロレス読本#099【Tokyoガイジン編エピソード09】

『フミ斎藤のプロレス読本』#099 TOKYOガイジン編エピソード9は、WCWフロントに「クビにしてください」と伝え、ふらりとトーキョー池袋に舞い戻ってきたホーレス・ボウダーのストーリー(写真はWCWオフィシャル・マガジン・ピンナップより)

 199X年

 「コンビニの上の居酒屋にいますから」といって電話をくれたのは、ホーレス・ボウダーの友だちのサトーくんだった。

 コンビニエンスストアの2階の居酒屋といったって、そもそも池袋というところはコンビニと居酒屋とカラオケボックスばっかりのディストリクトなのである。

 サトーくんは「ファミリーマートの上の“村さ来”ですよ」と説明してくれたけれど、電話を切ったとたん、それがファミリーマートだったかサンクスだったかもうわからなくなった。

 ボウダーとその友人たちは、池袋西口のとある交差点の角の緑色のコンビニの2階にある居酒屋のいちばん奥の座敷でちいさなパーティーを開いていた。

 サトーくん、リュウドンくん、Mちゃん、ノリちゃんらはホーレスのトーキョーのディア・フレンズ。テーブルの上にはサイコロステーキ、ツナ・サラダ、コロッケ、ピザ、皿うどん、餃子なんかの小皿がきれいに並べられていて、ホーレスが座っているところには生グレープフルーツ・ハイの大ジョッキがでんと置かれていた。

 キーワードは“ビーイング・マイセルフBeing Myself”なのだった。どうやったら“自分Me”が“自分らしくMyself”でいられるかをじっくり考えてみたら、やっぱりトーキョーに戻ってくるしかなかった。

 ホーレスはメジャー団体WCWの契約選手だから、黙っておとなしくしていれば食いっぱぐれることはまずない。

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