「私の客を離さないで!」カズオ・イシグロ風にキャバクラを書いてみた【コラムニスト木村和久】

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― 木村和久の「オヤ充のススメ」その183 ―

 そんなわけで、今回は格調高くノーベル文学賞的にキャバクラの諸事情を報告しますって、タイトルだけじゃん。

 秋の夜長、また性懲りもなく夜の街に繰り出し、パトロールを開始した昨今、皆さんおかわりございませんでしょうか。高級店からカジュアル店まで「夜回り先生」をし、また新たな発見があって驚いています。

 今回の驚きは「水商売のコは自分が魅力的であり、男性客が熱を上げるのを前提に物事を進める」ということです。

 そりゃね、こちら側は高いお金を払うのですから、店側としてもそこそこのレベルの女性を揃えて、お出迎えするのがマナーですよ。でも、そんだけ美人を取り揃えたら、その中での優劣が存在してしまうのです。

 つまり「高級鮨店のカッパ巻きは、果たして人気があるか?」ということです。カズオ・イシグロの文学で大事なのはメタファーです。日本語では隠喩・暗喩といいます。

 ここでのメタファーは「カッパ巻き」です。それは、鮨屋の中では必要な構成要員で箸休め的な色合いの強いキャラクターとなっています。そのカッパ巻き的キャバ嬢はキャバクラにおいても必要な構成要員です。見た目は普通ですが、卒のない客あしらいが上手いのです。

 つまり、人気嬢やママが次のテーブルに呼ばれたとき、そのフォローを任せられることが多いと。私の場合、たいがいこういうヘルプ嬢が長時間トークの相手をしてくれます。

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