“元ひきこもり”による“ひきこもり”のためのメディア 「ひきこもり新聞」のあくなき挑戦

“元ひきこもり”による“ひきこもり”のためのメディア 「ひきこもり新聞」のあくなき挑戦

紙面トップには毎回、ひきこもりに関した旬なニュースが

 内閣府が2016年に調査した結果によれば、現在、全国で「ひきこもり」と呼ばれる存在が約54万人いるという。ただ、これは15〜39歳を対象にした結果で、もっと上の年代を合わせればさらに膨大な数になると言われている。厚生労働省は2018年からひきこもりなど無業状態の人に対する支援対象を、これまでの39歳上限から44歳にまで拡大する方針だ。

 しかし、単純に就労支援をしたところで、すぐにひきこもり状態の人が外の世界と接点を持てるようになるかと言えば、難しい。年代や性別、そしてひきこもりになった理由も千差万別なだけに、各々にとって本当に必要な支援方法を知るのは生半可なことではない。ただ、そのためのヒントになりそうなメディアがある。

「ひきこもり新聞」

 2016年11月に創刊されたこの新聞は、隔月で発行される紙版とウェブ版で構成されている。それぞれを作っているのは、みんなひきこもりの(元)当事者たちだ。

「やはり当事者じゃないとわからない微妙な心理だったり、本当に必要な情報だったりがある。僕らだからわかる細かい部分を紙面に出していきたい」

 そう話すのは、同紙編集長の木村ナオヒロさんだ。彼自身も高校卒業後から長年、ひきこもり生活をしていた過去を持つ。大学受験失敗や親との軋轢などから精神が不安定になり、約9年も外の世界と接点を持たないようになってしまった。

「けど、約2年前にひきこもり研究の第一人者である斎藤環先生のカウンセリングを受けて、自分がひきこもりなんだと受け入れることができたんです。

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