オタクとお茶の間がヘビメタに染められた2000年代――デトロイト・メタル・シティ、けいおん!、声優メタル

オタクとお茶の間がヘビメタに染められた2000年代――デトロイト・メタル・シティ、けいおん!、声優メタル

CONCERTO MOON、Ark Stormほか、90年代の冬の時代を支えた国産様式美系メタル・バンドのCD(筆者撮影)

<文/山野車輪 連載第20回>

◆『元気が出るテレビ』『イカ天』にジャパメタが登場した80年代後半

 筆者が高校生だった80年代後半頃は、L.A.METALのバンドやBONJOVI、Guns N’ Rosesなどが日本でも人気で、また以前の記事でも述べたようにジャパメタ・ムーブメントも熱かった。へヴィメタルは、例えば当時の有名バラエティ番組『天才たけしの元気が出るテレビ』などでも、お笑いの題材として用いられていたくらい、お茶の間に浸透し始めていた。

 また、男女問わずバンド・ブームが吹き荒れており、1989年から放送開始されたバンドのオーディション番組『三宅裕司のいかすバンド天国』では、AURA、DISTOMA、FORTBRUGG、RABBIT、SALAMANDER、WENDY、VANISHING POINT、人間椅子、女的(GIRL TIQUE)などのへヴィメタル・バンドが登場した。

 FORTBRUGGは、GALNERIUSの小野正利<vo>が在籍していた北欧メタル風バンドである。筆者にとってのFORTBRUGGとの出会いは、池袋の「まんがの森」のすぐ近くにあった某メタル専門店で売られていた3曲入りデモテープで、彼らが『イカ天』に出演していたことは、後に知った。

 SALAMANDERは、ジャパメタとV系(ヴィジュアル系)の過渡期に位置するバンドで、『イカ天』で演奏された「薬似夜」という楽曲は、エンディングがX(X JAPAN)の「紅」に酷似しているのだが、同番組では審査員の評価を得られず完奏できなかったことにより、バレなかった。

1 2 3 4 5 6 7 次へ

関連記事(外部サイト)