栃木・福島県境の秘境駅、“駅ノート”に綴られた迷惑行為の告白文に衝撃――仰天ニュース・トップ10
2023年01月05日 15時45分SPA!

駅のホームはあまり秘境駅っぽくない
2022年、日刊SPA!で反響の大きかった記事からジャンル別にトップ10を発表。たくさんの方が驚いた「仰天ニュース」部門の第6位は、こちら!(集計期間は2022年1月~11月まで。初公開日2022年1月30日 記事は取材時の状況)
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秘境駅と呼ばれる駅は全国に数多く存在するが、実は周辺に民家があるなどその大半が“秘境っぽい駅”に過ぎない。ただし、その一方で周辺に何もない本物の秘境駅が存在するのも事実。栃木・福島の山間部を結ぶ野岩鉄道の『男鹿高原駅』(栃木県日光市)もそんなザ・秘境駅のひとつだ。
◆1日の平均乗車人員は0.67人の秘境駅
筆者が訪れたのは21年12月下旬某日。開業は1986年とそれほど古くないせいかホームに秘境駅らしい古びた感じはまったくない。だが、駅名に「高原」と付くだけあって標高は759.7メートル。東京スカイツリーよりも高い場所にあってかなり寒い。この冬は全国的に積雪量が多いが、当時はまだそれほどでもなかった。
それでも周囲の山々やレールの上などあたり一面は銀世界。福島との県境からわずか2.5キロしか離れていないとはいえ、まだここは関東。とんでもない山奥に来てしまった気分だ。
ここまで乗ってきた2両編成の列車が出発すると、ホームにいるのは筆者だけ。もともと乗車する客もいなかったが、それもそのはず。『栃木県統計年鑑 令和2年版』によると、同年の1日の平均乗車人員は0.67人。これは2021年3月に廃止された北海道の秘境駅にも匹敵するレベルの利用状況で、関東の鉄道駅ではダントツの少なさだ。
とはいえ、上下線合わせて1日に23本(※22年1月時点)が停車。日中は1~2時間に1本なので秘境駅にしてはまずまず多い。
◆駅前には何もない
崖に沿って作られた片側1面のホームから階段を上がるとすぐに出口。ほぼ誰も利用しないから当然無人駅で、IC乗車券非対応の路線なのに券売機も見当たらない。
そんな調子なので駅前には商店や飲食店、民家などは一切ない。唯一あるのは駅から100メートルほどの場所にある野岩鉄道の変電所くらいだ。
すると、その隣に広がっているのはサッカーグラウンドほどの広さの雪原。近づいてみると、ヘリコプターのイラスト付きの《男鹿高原駅前広場緊急ヘリポート》と書かれた看板が立てられている。
「なぜ、こんな辺鄙な場所にヘリポート?」と首をかしげたくなるが、よく見ると看板の右下には《栃木県消防防災航空隊》の文字。山火事などの災害時用であることは想像できるが、実際にはほとんど使われたことがないようだ。
◆駅ノートで“とんでもないモノ”を発見!
そんなヘリポートを横目に見ながらさらに数百メートル歩くと国道121号線との分岐点に到着。ここで気づいたが、駅に向かう一本道の入口脇には《入山禁止》の看板。不法な狩猟や山菜狩りなどを規制するためのものと思われるが、駅から道なりに歩いてきただけなのになんだか悪い事をしてしまった気分になってしまう。
それに駅には注意喚起の貼り紙などは見かけなかったが、いかにも熊が出没しそうな雰囲気でちょっぴり怖い。少しビビリながら急ぎ足で駅に戻り、まだ次の列車の到着まで少し時間があったのでホームに設置された待合室で休憩することに。ここに置いてあった秘境駅では必ずと言っていいほど見かける定番アイテム『駅ノート』があり、暇つぶしに眺めていたがここでとんでもないモノを発見してしまう。
◆ページをめくって衝撃
駅ノートは訪問客が旅の思い出などを自由に書き込むことができる、いわばアナログのネット掲示板のような存在。男鹿高原駅の駅ノートには、一般の鉄道ファンだけでなく人気鉄道系ユーチューバーのメッセージもあったがさらにページをめくると、そこにはなんと糊付けされた避妊具の袋が。
袋は破られており、さすがに中身はなかった。だが、使用者と思われる女性の告白文が赤裸々に綴られていたのだ。
◆使用者と思われる女性の告白文
「ホームや待合室で色々(エロエロ)写真をとりました」(原文ママ)
どうやらいかがわしい写真を撮りに来たらしく、そのまま我慢できなくなって行為に励んでしまったようだ。妙に生々しい言葉が続く。おかげでせっかくの素敵な秘境駅の思い出がこの衝撃的な書き込みにより上書きされてしまった。
誰もいないから盛り上がってしまい、そのままつい……という気持ちはわからなくもない。しかし、いくら利用客がほぼいない秘境駅でも不特定多数の人の目に触れる可能性のある場所で行為をするのは明らかに違法。鉄道会社にとってもいい迷惑だろう。
なかには恋人同士や夫婦で秘境駅に行く人もいると思うが、くれぐれもそのような行為は慎んでほしいものだ。
<取材・文/高島昌俊>
【高島昌俊】
フリーライター。鉄道や飛行機をはじめ、旅モノ全般に広く精通。3度の世界一周経験を持ち、これまで訪問した国は50か国以上。現在は東京と北海道で二拠点生活を送る。
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秘境駅と呼ばれる駅は全国に数多く存在するが、実は周辺に民家があるなどその大半が“秘境っぽい駅”に過ぎない。ただし、その一方で周辺に何もない本物の秘境駅が存在するのも事実。栃木・福島の山間部を結ぶ野岩鉄道の『男鹿高原駅』(栃木県日光市)もそんなザ・秘境駅のひとつだ。
◆1日の平均乗車人員は0.67人の秘境駅
筆者が訪れたのは21年12月下旬某日。開業は1986年とそれほど古くないせいかホームに秘境駅らしい古びた感じはまったくない。だが、駅名に「高原」と付くだけあって標高は759.7メートル。東京スカイツリーよりも高い場所にあってかなり寒い。この冬は全国的に積雪量が多いが、当時はまだそれほどでもなかった。
それでも周囲の山々やレールの上などあたり一面は銀世界。福島との県境からわずか2.5キロしか離れていないとはいえ、まだここは関東。とんでもない山奥に来てしまった気分だ。
ここまで乗ってきた2両編成の列車が出発すると、ホームにいるのは筆者だけ。もともと乗車する客もいなかったが、それもそのはず。『栃木県統計年鑑 令和2年版』によると、同年の1日の平均乗車人員は0.67人。これは2021年3月に廃止された北海道の秘境駅にも匹敵するレベルの利用状況で、関東の鉄道駅ではダントツの少なさだ。
とはいえ、上下線合わせて1日に23本(※22年1月時点)が停車。日中は1~2時間に1本なので秘境駅にしてはまずまず多い。
◆駅前には何もない
崖に沿って作られた片側1面のホームから階段を上がるとすぐに出口。ほぼ誰も利用しないから当然無人駅で、IC乗車券非対応の路線なのに券売機も見当たらない。
そんな調子なので駅前には商店や飲食店、民家などは一切ない。唯一あるのは駅から100メートルほどの場所にある野岩鉄道の変電所くらいだ。
すると、その隣に広がっているのはサッカーグラウンドほどの広さの雪原。近づいてみると、ヘリコプターのイラスト付きの《男鹿高原駅前広場緊急ヘリポート》と書かれた看板が立てられている。
「なぜ、こんな辺鄙な場所にヘリポート?」と首をかしげたくなるが、よく見ると看板の右下には《栃木県消防防災航空隊》の文字。山火事などの災害時用であることは想像できるが、実際にはほとんど使われたことがないようだ。
◆駅ノートで“とんでもないモノ”を発見!
そんなヘリポートを横目に見ながらさらに数百メートル歩くと国道121号線との分岐点に到着。ここで気づいたが、駅に向かう一本道の入口脇には《入山禁止》の看板。不法な狩猟や山菜狩りなどを規制するためのものと思われるが、駅から道なりに歩いてきただけなのになんだか悪い事をしてしまった気分になってしまう。
それに駅には注意喚起の貼り紙などは見かけなかったが、いかにも熊が出没しそうな雰囲気でちょっぴり怖い。少しビビリながら急ぎ足で駅に戻り、まだ次の列車の到着まで少し時間があったのでホームに設置された待合室で休憩することに。ここに置いてあった秘境駅では必ずと言っていいほど見かける定番アイテム『駅ノート』があり、暇つぶしに眺めていたがここでとんでもないモノを発見してしまう。
◆ページをめくって衝撃
駅ノートは訪問客が旅の思い出などを自由に書き込むことができる、いわばアナログのネット掲示板のような存在。男鹿高原駅の駅ノートには、一般の鉄道ファンだけでなく人気鉄道系ユーチューバーのメッセージもあったがさらにページをめくると、そこにはなんと糊付けされた避妊具の袋が。
袋は破られており、さすがに中身はなかった。だが、使用者と思われる女性の告白文が赤裸々に綴られていたのだ。
◆使用者と思われる女性の告白文
「ホームや待合室で色々(エロエロ)写真をとりました」(原文ママ)
どうやらいかがわしい写真を撮りに来たらしく、そのまま我慢できなくなって行為に励んでしまったようだ。妙に生々しい言葉が続く。おかげでせっかくの素敵な秘境駅の思い出がこの衝撃的な書き込みにより上書きされてしまった。
誰もいないから盛り上がってしまい、そのままつい……という気持ちはわからなくもない。しかし、いくら利用客がほぼいない秘境駅でも不特定多数の人の目に触れる可能性のある場所で行為をするのは明らかに違法。鉄道会社にとってもいい迷惑だろう。
なかには恋人同士や夫婦で秘境駅に行く人もいると思うが、くれぐれもそのような行為は慎んでほしいものだ。
<取材・文/高島昌俊>
【高島昌俊】
フリーライター。鉄道や飛行機をはじめ、旅モノ全般に広く精通。3度の世界一周経験を持ち、これまで訪問した国は50か国以上。現在は東京と北海道で二拠点生活を送る。
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