売り切れた新型Zの代わりはスカイライン400R。近い将来値上がり期待も
2023年01月22日 08時53分SPA!

SKYLINE 400R
―[道路交通ジャーナリスト清水草一]―
◆今ならまだ買える405馬力エンジン! 超不人気モデルが、近い将来大暴騰する!?
今を逃したらもうガソリンエンジンのスポーツカーを新車で買うことはできない。「今買わずしていつ買うのか! 今でしょ!」と多くのカーマニアが考え、転売ヤーがそれに乗っかり、新型フェアレディZは発売前に売り切れてしまった……。新型Zがムリなら「Zと同じエンジン搭載車はどうか?」って話です
永福ランプ(清水草一)=文 Text by Shimizu Souichi
池之平昌信(流し撮り職人)=写真 Photographs by Ikenohira Masanobu
◆新型フェアレディZを買えなかったカーマニアへ
「ふざけんじゃねーよ! 転売ヤーにもムカつくけど、もっとムカつくのは日産だ! 新型Zの生産台数、少なすぎるだろ! 責任者出てこい! 記者会見開いてカーマニアに謝れ!」
そんなふうにブチ切れている人もいるだろうが、今さら怒ったところで、売り切れたクルマは帰ってこない。中古車は新車の3倍はするだろうから、もちろん買えない。新型フェアレディZは、すでに我々の前を通り過ぎたのだ。
いや、待て。まだ希望はある。新型Zの魅力は、初代を彷彿とさせるレトロモダンなデザインと、405馬力を誇るV6ツインターボエンジンにある。あのカッコを手に入れるのはもう絶望的だが、エンジンだけならまだ買える! 同じエンジンを積んだスカイライン400Rを買えばいいのだ!
◆初めて試乗した時は…
スカイラインも日産を代表するスポーツモデルだ。今じゃ落ちぶれて月に200台も売れてないけど、名門であることは間違いない!
400Rは、2年半前、スカイラインに追加されたハイパフォーマンスモデル。初めて試乗した時は本当にたまげた。「なんじゃこりゃあ! ものすごくパワフルで気持ちイイじゃないか!」と。低い回転からトルクが出てるのに、回せば回すほどパワーが湧き出して、レッドゾーン手前まで突き抜ける。「最高だぜ400R!」これぞおっさん殺しのスポーツセダンだ!
そのエンジンが、そっくりそのままZにも積まれただけのこと。Zはもう買えないけど、400Rならまだ買える。スカイラインはついこの間、ハイブリッドモデルを廃止しちゃったけど、ガソリンモデルは生き残っている。400Rもまだ買える。「普通逆だろ!」って感じだが、今や中途半端なハイブリッドより、ハイパワーなガソリン車のほうが断然価値がある。400Rが生きててうれしいぜ!
◆もう一度乗ってみよう!
よし、もう一度乗ってみよう! ……感動した。カッコはおっさんくさいけど、このエンジンはやっぱり最高だ!
シャープなレスポンスを実現する小径タービン、吸気側に採用した電動バルブタイミングコントロールシステム、ミラーボアコーティングシリンダーブロック、電制可変容量オイルポンプ……。これこそ究極のターボテクノロジーだ! 値段は589万円。Zより少し安い!
◆納車は何月?
でもこれ、本当にまだ買えるのか? 近所のディーラーで確認してみた。
「今ご注文されますと、4月頃の納車になります。ボディカラーに制限があるかもしれませんが」(日産ディーラー)
よかった!
そう聞いたら気が抜けて、買う元気もなくなってしまった。やっぱり人間、買えないと聞くから欲しくなるんだねえ。どうもスイマセン。
この400R、10月の販売台数は、たったの18台だった。こんなに素晴らしいエンジンを積んでるのに! Zは瞬殺で売り切れたのに!!
いや、この400Rも、生産終了が予告されれば即座に売り切れるだろう。そうすりゃ値上がりするかもしれない。買うなら今のうちだぜ!
◆【結論!】
400Rのエンジンは間違いなく最高だが、今のスカイラインは登場から9年もたっていて、乗ると車体や装備に古さを感じる。日産はスカイラインをどうするつもりなのか。心配
―[道路交通ジャーナリスト清水草一]―
【清水草一】
1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中。清水草一.com
◆今ならまだ買える405馬力エンジン! 超不人気モデルが、近い将来大暴騰する!?
今を逃したらもうガソリンエンジンのスポーツカーを新車で買うことはできない。「今買わずしていつ買うのか! 今でしょ!」と多くのカーマニアが考え、転売ヤーがそれに乗っかり、新型フェアレディZは発売前に売り切れてしまった……。新型Zがムリなら「Zと同じエンジン搭載車はどうか?」って話です
永福ランプ(清水草一)=文 Text by Shimizu Souichi
池之平昌信(流し撮り職人)=写真 Photographs by Ikenohira Masanobu
◆新型フェアレディZを買えなかったカーマニアへ
「ふざけんじゃねーよ! 転売ヤーにもムカつくけど、もっとムカつくのは日産だ! 新型Zの生産台数、少なすぎるだろ! 責任者出てこい! 記者会見開いてカーマニアに謝れ!」
そんなふうにブチ切れている人もいるだろうが、今さら怒ったところで、売り切れたクルマは帰ってこない。中古車は新車の3倍はするだろうから、もちろん買えない。新型フェアレディZは、すでに我々の前を通り過ぎたのだ。
いや、待て。まだ希望はある。新型Zの魅力は、初代を彷彿とさせるレトロモダンなデザインと、405馬力を誇るV6ツインターボエンジンにある。あのカッコを手に入れるのはもう絶望的だが、エンジンだけならまだ買える! 同じエンジンを積んだスカイライン400Rを買えばいいのだ!
◆初めて試乗した時は…
スカイラインも日産を代表するスポーツモデルだ。今じゃ落ちぶれて月に200台も売れてないけど、名門であることは間違いない!
400Rは、2年半前、スカイラインに追加されたハイパフォーマンスモデル。初めて試乗した時は本当にたまげた。「なんじゃこりゃあ! ものすごくパワフルで気持ちイイじゃないか!」と。低い回転からトルクが出てるのに、回せば回すほどパワーが湧き出して、レッドゾーン手前まで突き抜ける。「最高だぜ400R!」これぞおっさん殺しのスポーツセダンだ!
そのエンジンが、そっくりそのままZにも積まれただけのこと。Zはもう買えないけど、400Rならまだ買える。スカイラインはついこの間、ハイブリッドモデルを廃止しちゃったけど、ガソリンモデルは生き残っている。400Rもまだ買える。「普通逆だろ!」って感じだが、今や中途半端なハイブリッドより、ハイパワーなガソリン車のほうが断然価値がある。400Rが生きててうれしいぜ!
◆もう一度乗ってみよう!
よし、もう一度乗ってみよう! ……感動した。カッコはおっさんくさいけど、このエンジンはやっぱり最高だ!
シャープなレスポンスを実現する小径タービン、吸気側に採用した電動バルブタイミングコントロールシステム、ミラーボアコーティングシリンダーブロック、電制可変容量オイルポンプ……。これこそ究極のターボテクノロジーだ! 値段は589万円。Zより少し安い!
◆納車は何月?
でもこれ、本当にまだ買えるのか? 近所のディーラーで確認してみた。
「今ご注文されますと、4月頃の納車になります。ボディカラーに制限があるかもしれませんが」(日産ディーラー)
よかった!
そう聞いたら気が抜けて、買う元気もなくなってしまった。やっぱり人間、買えないと聞くから欲しくなるんだねえ。どうもスイマセン。
この400R、10月の販売台数は、たったの18台だった。こんなに素晴らしいエンジンを積んでるのに! Zは瞬殺で売り切れたのに!!
いや、この400Rも、生産終了が予告されれば即座に売り切れるだろう。そうすりゃ値上がりするかもしれない。買うなら今のうちだぜ!
◆【結論!】
400Rのエンジンは間違いなく最高だが、今のスカイラインは登場から9年もたっていて、乗ると車体や装備に古さを感じる。日産はスカイラインをどうするつもりなのか。心配
―[道路交通ジャーナリスト清水草一]―
【清水草一】
1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中。清水草一.com
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