東大生も納得した「情報の整理に役立つ本」ベスト3

東大生も納得した「情報の整理に役立つ本」ベスト3

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◆脳内にあふれる情報を整理する
 みなさんは情報をどのように整理していますか? テレビをつけても、スマホを開いても情報の奔流に飲まれてしまう現代では、整理が大切。

 いかなる情報でも、見つからなくては意味がありません。必要な時に見つけてこそ、効力を発揮します。

 思考やノート、文章を整理することで、格段に整理がはかどります。今回は、脳内にあふれる情報を見やすく整理するための本を3冊紹介します。

◆○『思考の整理学』
(ちくま文庫)外山滋比古・著 

 みなさんは、考えがまとまらないとき、どのような行動をとりますか? または、どのような指針を持ちますか?

 乱雑な思考に悩むときは、道に迷う時と似ています。時には、自分が迷路の真っただ中にいることすら気付かないままで迷走する。自分の思考の方向性をまとめられないからこそ、考えがまとまらないのです。

◆必要なこと以外、忘れてしまえ

『思考の整理学』は、思考の奔流に一つの規律をもたらしてくれる唯一の本です。外山滋比古先生が遺した傑作であり、これを外しては思考の整理術を語れません。

「これから必要とされるのは、自力で飛び立てる飛行機型の人間だ」「思考を整理するなら、敢えて寝かせることが肝要だ」「知識はいたずらに所蔵するのではなく、必要なこと以外忘れてしまえ」

 知の巨人の「思考とは」をまとめた言葉が突き刺さります。

 長年東大生、京大生から絶大な支持を得ているのも理由があります。情報のあふれる現代だからこそ、一読の価値が出るのかもしれません。

◆○『ていねいな文章大全 日本語の「伝わらない」を解決する108のヒント』
(ダイヤモンド社)石黒圭・著

 文章とは、いかに難しいことか。少しでも文字を書いたことがある方なら、わかってくれるでしょう。

 先日、塾の生徒から「国語は自分の思ったことを書いてもマルが来ないから嫌いだ」と言われました。僕はこれに「それは、あなたの考えたことが本文に沿っていないか、伝わっていないかどちらかだよ」と答えました。

 文章で相手に思惑を伝えるのは難しい。自分では過不足なく情報を詰め込んだと思っても、不十分なことが多々あります。まとめた情報を相手にわかりやすく伝えてこそ、情報伝達が果たされます。

 そのためには、相手に伝わる文章を書かねばいけない。誰もが一読して意味をとれる文章を書く必要があります。

『ていねいな文章大全』は、あらゆる文章に共通する、守るべきマナーをまとめた本です。僕はこの本をライターの先輩からいただいたのですが、その際に言われたことをよく覚えています。

「この本はね、文芸表現とか文学表現とか、そういうレベルに達するまでの、守るべきお約束がまとまっているんです。自分の文章を文学という前に、この本に書いてあることは、すべて守らないと、お話にならないんです」

 わかりやすい文章を書きたいすべての方へ、この本をお勧めします。

◆○『「思考」が整う東大ノート。』
(ダイヤモンド社)西岡壱誠 著

 実は、東大生の多くはノートを見返しません。しかし、東大に受かるだけの学力を養成できている。これは、東大に合格できる才能があったからではありません。東大に合格する人たちに共通するノートの作り方があるのです。

 僕も、この『「思考」が整う東大ノート。』を読んで「この本に書いてあることは当たり前のことだな」と考えました。友人たちに聞いても、同じ答えが返ってきます。僕の周りだけかもしれませんが、多くの東大生が当たり前にできている「メモやノートをとる際のお約束」があるのです。

◆誰でも一工夫でできること

 そのお約束は、言われてみれば拍子抜けするほどの簡単なことばかり。「東大生だから特別」なのではありません。「誰でも一工夫でできること」に、一足早く気付いているだけなのです。

 どうして東大生はノートを見返さないのか? なぜ見返さないのに、情報を整理できるのか? この本を読めば、その秘密がわかります。

 ここまでご紹介した三冊は、どれも読んだ瞬間から使えるものばかり。中には少し高度なテクニックが書かれているかもしれませんが、まずはできることからで大丈夫。少しずつ、思考の整理術を自分のものにしていってください。



【布施川天馬】

1997年生まれ。世帯年収300万円台の家庭に生まれながらも、効率的な勉強法を自ら編み出し、東大合格を果たす。著書に最小限のコストで最大の成果を出すためのノウハウを体系化した著書『東大式節約勉強法』、膨大な範囲と量の受験勉強をする中で気がついた「コスパを極限まで高める時間の使い方」を解説した『東大式時間術』がある。株式会社カルペ・ディエムにて、講師として、お金と時間をかけない「省エネ」スタイルの勉強法を学生たちに伝えている。(Twitterアカウント:@Temma_Fusegawa)

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