“エアギター3度優勝”の名倉七海28歳、アイドル時代を告白「ファンから塩対応って言われて…」

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AIざっくり要約

  • エアギターの世界選手権で3回優勝した名倉七海は、元々エアギターアイドルユニット「テレパシー」のメンバーだった。
  • アイドル時代はライブ活動を中心にがんばり、解散後にソロデビュー。エアギターの世界選手権にも挑戦し始める。
  • 名倉は次世代を担う若い人も参加してほしく、誰でも楽しめるエアギターの魅力を伝えたいと考えている。

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“エアギター3度優勝”の名倉七海28歳、アイドル時代を告白「ファンから塩対応って言われて…」

エアギター世界一に3回なった名倉七海さん

フィンランドで毎年行われている「エアギター世界選手権」で史上初の3回も優勝している名倉七海さん(28歳)。エアギターとは全身を使ってギターを弾いているように魅せるパフォーマンスで、世界選手権ではお笑いコンビ「ダイノジ」の大地洋輔さんが2回も優勝したことでも有名だ。
 前編では、どうやって世界中から強者が集まる大会で3回も優勝できたかを聞いたが、実は名倉七海さんは、宇宙初のエアギターアイドルユニット「テレパシー」のメンバーだった。後編はどんなアイドル時代を過ごして、エアギターのチャンピオンになったのか、その道のりを聞いてきた。
◆エアバンドからエアギターアイドルに

――アイドルになるきっかけは何だったのですか?

名倉七海(以下名倉):当時太田プロに所属していた時に「アイドルオーディションがあるので、行きませんか?」と誘われたのがきっかけです。この時ゴールデンボンバーがブレイクしていたので、「エアバンドのアイドル」でオーディションを受けたんです。ところが合格したら、「エアバンド」から「エアギター」に変わっていました(笑)。

――それがエアギターアイドルユニットの「テレパシー」ですね。

名倉:はい。学校が終わったら、みんなで集まって練習して、週末はライブをやって部活みたいな雰囲気でした。私の中でのアイドルグループってギスギスしたイメージがあったんですけど、私たちはみんな仲良くて、おしゃべりが止まらなくて、すごく楽しかったです。ライブハウスでアイドルと対バンしたり、数多くのライブを経て、約1年後にやっとCDデビュー。テレパシーのオリジナル曲も私の大好きなロック寄りの曲で、ずっとこの時間が続けばいいなと思っていました。

◆握手会でも「ありがとう」しか話せず

――アイドル活動で印象に残っていることはどんなことですか?

名倉:ファンイベントもたくさんやって、「テレパス」といわれる「テレパシー」のファンが増えていくのが嬉しかったですね。自分たちの初めてのソロライブを目黒鹿鳴館というライブハウスでやったのですが、会場は満員だったので、本当にここまでがんばってきて良かったなぁと思いました。

――ファンの方から言われて覚えていることはありますか?

名倉:おもちゃのギターを持って歌っていたので左手はずっとギターネックを持ったままで、右手しか動かせなかったので「そのギターいらないんじゃない?」「なんで持っているの?」って言われることもありました(笑)。あと、人見知りのせいか、冷たくした記憶もないのに「むちゃくちゃ塩対応」って言われたこともありました。ファンとの握手会でも「ありがとう」しか話せなくて、それですごく悩みましたけど、成長もできた濃厚な1年半でした。

◆アコースティックギターはできた!

――解散した理由は何でしたか?

名倉:私がセンターを務めていたのですが、大人の事情で一時休止ということになり、続ける、続けないと話をしているうちに解散することになってしまい、すごく悲しかったです。テレパシーのメンバーとは今も繋がっていて、近いうちにまたみんなで会う約束をしています。

――アイドル時代からエアギター選手権は見据えていましたか?

名倉:メンバー5人で「エアギター選手権に出よう!」という目標を立ててがんばっていました。アイドル時代には、ダイノジの大地洋輔さん(エアギター世界選手権優勝者)とエアギター協会の会長をライブに招いて、メンバー5人だけのエアギター選手権を開催したりもしていました。

◆グループ解散してソロデビューするまで

――そんなライブもやっていたんですね。

名倉:解散した後は、本当にどうしよう……みたいな感じでした。でもアイドル時代のけじめをつけるために、2014年のエアギター選手権にエントリーしました。同時にその時の事務所とレコード会社で、吉田拓郎さんのカバー曲でソロデビューできました。そこでアコースティックギターも練習して少しはできるようにもなりました。

――アコースティックギターもできるんですか?

名倉:その時はできました(笑)。ソロデビューした後は、お芝居を始めて、劇団の舞台に出ていました。でもそれ以外のお仕事がなくて、オーディションもあまり受かりませんでした。当時、大学生でしたけど、卒業後に「何かもう一度チャレンジしたい!」そんな想いがあり、また2018年にエアギターに挑戦することにしました。

◆「家族みたいな繋がり」ができた

――2023年世界選手権のプレッシャーはどうやって跳ね除けたのですか?

名倉:緊張やプレッシャーもありましたけど、今世界でいろいろなことが起こっているので、いつまた海外へ行けなくなってしまうか分からないので「今を楽しもう!」そういう気持ちで一瞬一瞬を大事に噛み締めながらやっていました。

――エアギターをやっている人はどんな人がいますか?

名倉:30代から50代の男性が多いですね。私としては女性や若い人にも始めてもらって、もっと広がってほしいと思っています。2016年の日本大会(私は審査員で参加)では、女性ダンサーの方が出場されたのですが、その方の友達が応援に駆けつけて、会場がいつもと違う雰囲気で面白かったです。予選会にもあまり新しい人が出てこないので、もっといろんな新しい風を取り込めたらいいなと思っています。

◆エアギタープレイヤーには誰でもなれる

――もしエアギターを始めたい!と思ったらどうしたらいいですか?

名倉:自分の好きなギターサウンドがある曲で、ギターを感じながらノッているだけでも楽しいですよ。でもひとりでやるのが恥ずかしかったら、私がイベントでよくエアギター講座をやっていて、いろんな動きを教えているので一緒に楽しくやりましょう。ギターって実際に弾くとなると、難しいじゃないですか。エアギターだったら、速弾きもすぐにできちゃうので、誰でもプロになった気分になれます(笑)。

――いつもメタリカの曲を入れていますよね?

名倉:はい、私はメタリカの曲が大好きなので必ず使ってます。他の曲も取り入れて、1分間にまとめています。

◆映画とかドラマにも出ていきたい

――めちゃくちゃスッキリしそうですよね?

名倉:ヘドバン(ヘッドバンギング)するせいか、ダンスとは違うスカッと感があって、スッキリします。ヘビメタ特有の音圧もあるので、聴くだけでもストレス発散にもなります。「ニュースLIVE!ゆう5時」(NHK)に出た時も、エアギターを体験した小田切千アナウンサーから「スカッとするね!」と言っていただけました。

――今後はどんな活動をしていきたいですか?

名倉:俳優業もやっているので映画やドラマにどんどん出ていきたいです。歌もテレパシーの時の楽曲がすごいロックテイストで好きだったので、機会があればまたやりたいです。これからも応援お願いします。

<取材・文/谷亜ヒロコ 撮影/中川菜美>

【名倉七海】
俳優/女性タレント/歌手。1995年、東京都生まれ。2012年9月、エアギターアイドルユニット「テレパシー」の結成メンバーとして活動開始。2013年秋にCDデビュー。フィンランドで毎年行われている「エアギター世界選手権」で2014年、2018年、2023年で史上初の3度目の世界チャンピオンになる。グループ解散後はドラマや舞台、バラエティ番組でも活躍。エアギターネームは“名倉 Seven Seas 七海”。X(旧Twitter):@__SevenSeas



【谷亜ヒロコ】

放送作家を経てフリーライター&作詞家として活動中。好きなテレビ番組は「ザ・ノンフィクション」、好きなラジオはTBSラジオ、得意料理は春巻き。得意領域はカルチャー、音楽、芸能、住宅、美容など。Twitter:@rokohiroko

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