「空気」を読んでも従わないとラクになる。中・高校生に伝えたい思い/鴻上尚史

「空気」を読んでも従わないとラクになる。中・高校生に伝えたい思い/鴻上尚史

※写真はイメージです

― 連載「ドン・キホーテのピアス」<文/鴻上尚史> ―

◆中・高校生に伝えたい「世間」と「空気」

 岩波ジュニア新書さんから、『「空気」を読んでも従わない 生き苦しさからラクになる』という本を出しました。

 10年前に講談社現代新書から出した『「空気」と「世間」』の内容を中・高校生向けに書いたものです。

 おかげさまで、『「空気」と「世間」』は、それなりに売れているのですが、一番伝えたい世代には届いてないなあ、どうしたらいいだろうなあと考えて、岩波ジュニア新書さんからの出版をお願いしたのです。

 出版記念の講演会とサイン会を池袋の三省堂本店さんで開かせてもらいました。中・高校生が来てくれてるかなあと思ったら、みんな、中年の男性と女性でした。

 いえ、来てくれてとてもありがたいんですが、中・高校生に届くかなあと一瞬、不安になりました。

 本では、冒頭、大学のゴルフ部に入ったドイツ人女性が、「まるで奴隷のように働く1・2年生と、王様のようにそれを受ける3・4年生」の風景に驚いた、という話から始めました。

 ドイツ人女性は、3年生として入部したので、いきなり、王様扱いになって、ボールを用意したり、部室を掃除することから解放されます。

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