トランプは中国との貿易戦争を6月のG20までと決めていた節がある/倉山満

トランプは中国との貿易戦争を6月のG20までと決めていた節がある/倉山満

6月30日、板門店の軍事境界線を挟み、互いの腹に一物ありながらも握手をする金正恩朝鮮労働党委員長と、米国のトランプ大統領。満面の笑みは台本通りだろうか?(写真/時事通信社)

― 連載「倉山満の言論ストロングスタイル」―

◆トランプは中国との貿易戦争を6月のG20までと決めていた節がある

 日本人にとって、香港情勢と消費増税は独立した二つの問題ではなく、つながっている一つの問題である。果たして、何人の日本人が自覚しているであろうか。

 そもそも、今の日本は独立国家ではない。敗戦以来、アメリカの持ち物とされた。それにソ連や中国が「そいつを俺にも寄越せ」とちょっかいを出してくる。最近では北朝鮮や韓国にまで舐められる。

 例えるならば、滅び際の清朝や李氏朝鮮のようなものだ。昔の中国や朝鮮は、どこか一つの国の植民地にされることはなかった。多くの大国に小突き回され、食い物にされた。

 今の日本は、米中代理戦争の舞台(シアター)である。当事者(アクター)であろうとする意志を捨てている。だから、大国(パワーズ)に振り回されるのだ。

 アメリカのトランプ大統領は、昨年から中国に貿易戦争を挑み、中国の習近平主席が悲鳴をあげていた。特に、携帯電話で有名なファーウェイを締め上げた。同盟国のカナダが同社社長を逮捕したのを皮切りに、禁輸措置の対象とした。

 これに呼応するかのように、香港でも100万人規模のデモが起こる。きっかけは、大陸本土への犯罪者の引き渡しに対する抗議だった。

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