「楽天」に未来はあるか?もはや通販の会社ではない/馬渕磨理子



◆楽天が“金融の会社”であるもう一つの根拠

 それに加えて、財務諸表(略して“BS”=Balance Sheet)を分析すると、同社の意外な事実が分かります。

 BSについて、改めて復習しておきましょう。

 左側に置くのが「資産」。これはビジネスの戦場でどのような軍備を持っているのかを示すものです。現金や商品在庫、工場、ソフトウェアなどがその代表例です。

 右側は「負債」。これは借金や未払金などが含まれます。右下に置かれるのが「純資産」。株主から調達した資産や利益の蓄積が記載されます。

 さらに、資産と負債の中を2つに分類し、BSを「流動資産」「固定資産」と「流動負債」「固定負債」「株主資本」の5つにわけて見るのが基本です。この5つを押さえると、その企業が倒産しないかどうかの“安全性”を見極めることができるだけでなく、PLだけでは見えてこない事実を発見できます。

 では、楽天のBSはどうでしょうか。

<BS分析 楽天は自己資本比率が低い(2018年度連結)>
●資産7兆3450億円
(そのうち現金預金7008億円 のれん3568億円)
●負債6兆5687億円
●純資産7762億円
※決算資料より馬渕作成

 楽天は「IT企業らしくない」BS構造であることに気づきます。

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