「夫だから/嫁だからこうすべき」という呪縛から解放され自由を得られた



 当初は、帰ってこない夫のことを友人に相談しては『(毎日帰宅すべきと言う)あなたが100%正しい』って言われ、『他人から見た私は幸せじゃないんだろうか』って揺らいでましたけどね(笑)。夫婦なら毎日一緒にいるのが当然と考えている人に聞いたら、当然そのジャッジになるわけですが。結果として、私たちはある程度“純粋な欲求”のもと、それぞれが生活しています。自分の幸せを追求するほうが健全だと気づいたんです」

 38歳にしてやっと自立し始めたと笑顔で話す鳥飼氏。本人いわく、現在、第三次成長期を迎えているのだとか。

◆子供をつくるという選択ができる期限

 妊娠・出産は夫婦間におけるセンシティブな問題の一つだ。作中には、「僕はリっちゃんをお母さんにするためのセックスがしたい」「自分の子供がいる未来を失い続けているんだよ」という理津子の夫・一史(史くん)のセリフがある。理津子とのセックス中に投げかける言葉だ。自分の子供が欲しい史くんは、彼女の排卵日のときだけ“挿入”をする。

 一方の理津子は、夫にバレないようにピルを飲む。「子供を産むための体としてだけ求められている違和感に対する反抗でもある」と鳥飼氏が指摘するように、ときに子づくりは、愛情とは別の部分で男女の間で齟齬を生むことがある。氏には元夫との間に子供がおり、現夫(浅野氏)との間にはいないが、子供について話し合うことはあるのか。

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