「夫だから/嫁だからこうすべき」という呪縛から解放され自由を得られた



「夫は子供を積極的に欲してはいないんですが、『(年齢的に)子供がいない人生がどんどん近づいている』というようなことを言われたことはあります。今は卵子の冷凍保存もできるなんていいますが、子供が欲しくなったときに『自然妊娠ができる健康的で若い女性がいい』と思うのは、男性本人の自由意思。面と向かって言われたらかなりショックですけどね。

 私が産むのが難しい年齢になってから『自分の子供が欲しい』と告げられたら、私、どうしたらいいんでしょうね(笑)。フランスとかに雲隠れするしかないのかな」

 作品の今後の展開を「私の人生においても夫婦関係は大切なこと。これから重点的に描いていく」と語る鳥飼氏。“喪失”の先に何があるのか。『サターンリターン』を片手に考えたい。

【鳥飼 茜】
’81年、大阪府生まれ。男女の性差の本質を見抜く鋭い洞察力に定評。『週刊スピリッツ』(小学館)で「サターンリターン」を連載中。既刊に『地獄のガールフレンド』(祥伝社)、『マンダリン・ジプシーキャットの籠城』(KADOKAWA)、『先生の白い嘘』(講談社)、『ロマンス暴風域』(扶桑社)ほか

取材・文/谷口伸仁 撮影/杉原洋平

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