京アニ放火殺人、容疑者に責任能力はある? 精神鑑定の仕組みを解説

京アニ放火殺人、容疑者に責任能力はある? 精神鑑定の仕組みを解説

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<寄稿/ジャーナリスト・草薙厚子>

 京都市伏見区のアニメ製作会社「京都アニメーション」が放火され35名が犠牲となった事件。逮捕状が出ている青葉真司容疑者(41)は意識を取り戻したが、いまだ重篤の状態だと報道されている。

 容疑者の逮捕は命を取り留め、またこの事件について語れる状態になってからとなる。

◆心神喪失状態で不起訴になる可能性も

「放火罪」は不特定多数の命、身体、財産を損なうため、場合によっては殺人罪と同等の罰則が科される重い罪となる(刑法第108条)。特に人が集まっている建物へ放火した場合に問われるのは、『現住建造物等放火罪』で、放火罪の中で最も重い罪だ。殺人罪と同じ法定刑である死刑、または無期、もしくは5年以上の懲役が科される。

 この事件の容疑者はこれまでに強盗での受刑歴があることや、職を転々としていたこと、近隣住民とのトラブルがあったことが報じられている。また京都府警は「精神的な疾患があるとの情報を把握している」と発表している。もし精神鑑定の結果、犯行当時「心神喪失状態」にあったと判定されると、責任能力はないと判断され無罪になることもありえる。

 容疑者の容態が回復した場合、精神鑑定を行うことになるのだが、今回の事件ではどのような判断を下されていくのかについて、検証してみたい。

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