体験型ショー『Tamara』がワクワクする理由/鴻上尚史

体験型ショー『Tamara』がワクワクする理由/鴻上尚史

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― 連載「ドン・キホーテのピアス」<文/鴻上尚史> ―

◆体験型ショー『Tamara』がワクワクする理由

 あっと言う間にニューヨークから日本に戻ってきました。

 さて、前回の続き、好きな登場人物の後について回りながら、物語を体験する『Tamara(タマラ)』の話です。

 廊下で、女中についている観客だけが切ない顔になり、バカ息子とファシスト党の青年の後ろについている観客はニヤニヤしているという、衝撃の体験をした後、女中さんは、いろいろと働きます。僕達も、その後ろについて回ります。

 一時間ぐらいした所で、女中さんが最初の大広間に入ってきます。そこには、他の登場人物も全員集まっていて、なんとテーブルの上には、サラダとパン、お肉とスープがバイキング形式で用意されています。

 突然、執事が、「さあ、みなさん、食事の時間です。知らない者同士、『あの後、どうなったのか?』を話しながら、お食事をお楽しみ下さい」と言って、10人の登場人物は静かに去るのです。

 僕は、見るからに英語ネイティブじゃない人に向かって(ネイティブだとペラペラッと言われて、お手上げですからね)、「Who do you follow?」なんて質問し、相手がタマラをフォローしていると答えると、「メイドがコーヒーをサーブした後、主人がタマラに近づいたでしょう。

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