安倍総理がじきに歴代1位の在任日数に。何の冗談なのか?/倉山満



 この5人に対しては、批判があったとしても、その功績を認めない訳にはいかない。戦後を代表する首相である。さて、安倍首相に、この5人に匹敵する功績があるか?

 ない。絶望的なまでに、思いつかない。

 今の安倍内閣が単なる惰性で続いているという冷厳な現実を最も自覚しているのは、安倍首相その人であろう。証拠がある。先日の参議院選挙で安倍首相は「あの民主党の悪夢に戻したいのか」と国民を恫喝して政権を維持した。それしか言うことがないのである。

 何を勘違いしたのか安倍外交を褒めそやす論者がいるが、先にあげた5人の首相のような実績は何もない。北方領土は交渉するたびに後退するし、拉致被害者奪還にしても北朝鮮に相手にされていない。安倍外交の実態など、外国の機嫌を取っているだけである。

 経済にしても、緩やかな景気回復は達成しているが、それも消費税が10%に上がる10月1日までの話だ。もし安倍内閣の事績を後世に記すとしたら、「二度の消費増税を実現した首相」と書くしかない。

 災害対策だけはマトモで、阪神・淡路大震災や東日本大震災のような悲惨さはない。しかし、政治において災害対策など、できて当たり前である。そんなことしか威張れないこと自体が、日本政治の劣化である。

◆自民党にしろ、立民にしろ、合格最低点をはるかに下回っている

 これは、国民が「政治とは、よりマシな選択の連続である」などとニヒルを気取ってきたツケだ。

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