小泉進次郎氏、“中身のない言葉”より残念な“サラリーマン臭”/倉山満

小泉進次郎氏、“中身のない言葉”より残念な“サラリーマン臭”/倉山満

千葉県南房総市の石井裕市長(左)と、台風被災地を視察する小泉進次郎環境相(中央)。38歳の若き大臣に、我々は過度な期待を抱き過ぎていたのだろうか(写真/時事通信社)

―[言論ストロングスタイル]―

◆小泉進次郎と比べ、田中角栄は、中身のない話で人を魅了する達人だった

 何を今さら。小泉進次郎環境大臣の発言が「軽い」「中身が無い」と批判されている。だったら、もっと早く指摘すべきだ。自民党政治家なんだから、こんなものだと。人間、何かを期待するから批判するものだが、小泉進次郎という今の自民党を象徴するような“サラリーマン議員”に、何を期待しているのか?

 歴代自民党政治家で演説の名人と言えば、真っ先に思い浮かぶのが田中角栄であろう。角栄流演説術は今でも、政治家や大学弁論部で受け継がれている。かくいう私も、中央大学辞達学会(弁論部)で習った。

 角栄流演説術の前提は、「中身がある話で他人に感銘を与えるのは当たり前。選挙民を前に中身のない話で2時間持たせて、初めて一人前」である。

 なぜ、こんな能力が必要なのか。中身がある話は、必ず人を傷つけるからである。何かの政策に賛成か反対かを明言すると、必ず敵ができる。だから、幅広く支持を得るためには、政策を明言しない方が、都合が良いのだ。

 現に、田中派は思想のカケラもない派閥だった。タカ派からハト派、学者からヤクザまで、あらゆるバックボーンを持つ政治家がズラリと並ぶ。だから、あらゆる陳情に応えられるので、自ら「総合病院」と豪語した。

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