アウトローからオタクまで。俳句・川柳界の新潮流が、疲れた現代人の心を癒す

アウトローからオタクまで。俳句・川柳界の新潮流が、疲れた現代人の心を癒す

毎週金曜日、新宿・歌舞伎町「砂の城」で開催される「屍句会」

定型(五七五)や季語のルールにとらわれず、心に抱えたやりきれない思いを句に乗せて詠み明かす“アウトロー俳句”。ネットでは、ブラックな日常を描いた川柳や、オタクに特化したコアな川柳コンテスト、スマホ俳句アプリなどが話題だ。

 いま、俳句・川柳界に新たなジャンルの波が押し寄せている。

◆心に闇をかかえた者たちのよりどころ「屍句会」

「うちの句会には、依存症やうつ病の患者、ニート、女装家など、いわゆる “はみ出し者” たちが集まります。とはいえ、本当は互いに素性もほとんど知らなければ、本名も知りません」

 俳人・北大路翼氏は、ほぼ前歯の抜け落ちた笑顔を向けてこう語った。ギャンブルが好きで、負けるたびにペンチと木槌で歯を抜いてしまうのだという。

 雑多な街、新宿・歌舞伎町の片隅に、「砂の城」という今にも崩れ落ちそうな名がつけられた、小さなサロンがある。北大路氏はここの管理人であり、俳句一家「屍派」の家元を名乗る。

 北大路氏率いる「屍派」は、俳句界に “アウトロー俳句”という新たなジャンルを確立させ、メディアにも進出するなど精力的に活動を行う、はぐれ者たちの集まりだ。

「“アウトロー俳句”というジャンルは、いつの間にか名づけられていた」という北大路氏。

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