財務省が望むとおり増税した安倍内閣が「一強」である不幸/倉山満

例大祭はおろか、その後は一度も安倍首相は靖国神社に参拝していない。そら、舐められる。

 10%増税は二度も延期された。しかし、たかが延期である。その延期でも、安倍政権は振り回された。

 そして景気回復前の増税を、安倍首相は断行した。今の安倍首相は間違いなく、誰の意思でもなく、自分の意思で増税を決めたのだと思い込んでいるだろう。

 いじめられっ子が、自分をいじめられっ子だと認めたくないのと同じだ。自分は喧嘩に負けたんじゃない……自分はカツアゲされているんじゃない……自分は万引きをさせられているんじゃない……。イジメが深刻なのは、いじめっ子により悪事を強要されることである。悪事に加担した瞬間、いじめられっ子は、単なる被害者ではなくなる。

 なるほど、安倍首相は戦後最長の政権となった。「一強」である。しかし、他がもっと弱いから、「一強」にさせてもらっているだけである。自民党反主流派の石破茂や岸田文雄、枝野幸男ら歴代野党第一党党首たち。自民党反主流派や野党には強いが、財務省には逆らえない。むしろ、自分より弱いものをイジメる時は陰湿で執拗になるのが、いじめられっ子の特徴だ。

 まともな国民ならば、「石破や枝野よりは、安倍の方がマシ」と判断するだろう。少なくとも、これまでの7年間は、そうだった。

関連記事(外部サイト)