ふんどし一丁の男たちが夜通し暴れる。真冬の奇祭『蘇民祭』とは?

ふんどし一丁の男たちが夜通し暴れる。真冬の奇祭『蘇民祭』とは?

祭り前半の山場「柴燈木登り」

全国各地に存在する裸祭り。なかでも極寒の東北で行われる奇祭として知られているのが、岩手県奥州市の黒石寺(こくせきじ)で行われる『蘇民祭(そみんさい)』(1月31日〜2月1日)だ。

 そもそも蘇民祭自体は、毎年1〜3月に岩手県内の複数の場所で行われているが、なかでももっとも規模の大きいのが旧暦1月7〜8日に行われる黒石寺。ふんどし一丁の男たちが大勢参加し、“全国三大奇祭”や“全国三大裸祭り”のひとつにも数えられるほどだ。

 その歴史は1000年以上と古い。祭りの由来はその昔、蘇民将来(そみんしょうらい)という貧しい若者が旅人を泊めてもてなしたところ、後日その旅人が再び現れて、建速須佐之男命(スサノオミコト)と神であること明かす。このときに茅の茎で作った輪を身に付け《我は蘇民将来の子孫である》と唱えれば無病息災が約束されるであろうと告げたとされ、この逸話をもとにしたと伝えられている。

◆氷点下の中での水行からはじまる

 実は、今からの4年前の2016年、筆者は現地を訪問。もちろん、その年の蘇民祭を見るためだ。この年は暖冬で、奥州市内の中心部には雪ほどほとんどなかった。黒石寺は街の中心部から車で15〜20分ほどの山側に少し入った郊外にあり、市内よりも少し寒かったがそれでも境内にうっすら雪が積もっている程度。

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