クリント・イーストウッドが89歳になっても年1本映画を撮り続ける執念とは?

クリント・イーストウッドが89歳になっても年1本映画を撮り続ける執念とは?

クリント・イーストウッド氏

『リチャード・ジュエル』は、製作までにとても長い期間を要しながら、同時にとてもすばやく撮影された映画だ。

 本作で描かれるのは、’96年のアトランタオリンピックで起きた爆弾事件。不審なバックパックを発見し、被害を小さく食い止めた人物としてヒーロー扱いされた警備員リチャード・ジュエルは、数日後に一転して容疑者と報じられ全米を騒がせた。

 その顛末が映画化されることになり、クリント・イーストウッドのところに脚本が回ってきたのは’15年のこと。プロジェクトは20世紀フォックスの手元にあったため、長年ワーナー・ブラザースで映画を作ってきた彼は、両社に共同製作を提案して企画は動きだすが、ここでひと悶着が起こる。

「いよいよ準備万端のタイミングになって、フォックスのトップがややこしいことを言い出してね。弁護士に相談すると、『彼らは本気でこのプロジェクトをやりたくないんでしょう』と言う。だったらやめたほうがいいと思い、そのときは別の映画を作ったんだ」

 それでも、この事件が彼の頭を離れることはなく、’18年、次回作の構想を練るなかで、再び映画化が浮上する。

「ちょうどフォックスがディズニーに買収された頃でね。ディズニーのトップのアラン・ホーンは、昔ワーナーのトップだった人で私とはよく知る仲だ。

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