上野アメ横「叩き売り店」の窮状。それでも“しゃべり”で勝負する

上野アメ横「叩き売り店」の窮状。それでも“しゃべり”で勝負する

マスク着用でチョコレートを叩き売る志村商店長の志村さん(中央)

咳やくしゃみの飛沫(ひまつ)を気にして、客足が遠のかないか。マスクを着けて叩き売りする姿は、コロナ禍ならではの苦心の現れだ。

 東京都台東区上野のアメヤ横丁にある「志村商店」はチョコレートの叩き売りで人気を博しているが、新型コロナの影響で売り上げが激減している。叩き売りは、軽妙な語り口で客を引きつけるのだが、マスク越しでは「蒸れるし、やりづらい」と店長の志村貴久さん。夏場に差し掛かり徐々に客も戻りつつあるが、落ち込んだ収入を立て直すまでには至っていない。

 コロナ前のにぎわいを取り戻すことはできるのか、志村さんに話を聞いた。

◆活気取り戻しつつあるアメ横…志村さん「小売業にはまだまだ」

 緊急事態宣言解除後初の週末。JR山手線の御徒町−上野駅間の高架下に連なるアメヤ横丁は、活気がみなぎっていた。大小400店を有する商店街に立ち寄り、買い物を楽しむ人たち。飲食店では昼間から満席となり、酔っぱらい客の姿が目立つ。1カ月前には閑散としていた商店街には一見、日常が戻ってきたようにも感じる。しかし、志村さんの受け止めは悲観的だ。

「人が入っているのは、飲食店だけです。自粛していた反動でにぎわいは取り戻しつつありますが、私たちのような小売業にはまだまだ」と嘆く。経営状況は回復していない。

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