進化も変化も拒んできた自民党の口から進化論が出る驚き/鈴木涼美

進化も変化も拒んできた自民党の口から進化論が出る驚き/鈴木涼美

進化も変化も拒んできた自民党の口から進化論が出る驚き/鈴木涼美の画像

―[鈴木涼美の連載コラム「8cmヒールで踏みつけたい」]―

安倍首相は6月20日に出演したインターネット番組で、自民党総裁としての任期中に憲法改正の是非を問う国民投票を実施したいと発言。自民党公式ツイッターもダーウィンの進化論に結び付けて「唯一生き残ることができるのは、変化できる者である」と改憲を訴える4コマ漫画をツイッターに投稿するなど改憲への意欲を改めて示していたが、「ダーウィンはそんなことは言っていない」と非難を浴びている

◆ダーウィンは外国人/鈴木涼美

 若いネエチャンとして夜の街に出て面白いのは、「偉そうなおじさん」というのが具体的にどういう事態なのか、非常に楽しい実例を夜毎目撃できることだ。キャバクラでお金を払ってまで威張る男を見ていると、おじさんは根拠なく威張るが、根拠の代わりに拠り所が欲しいのか、権威ある名前を口にする人が実に多い。

 ビル・ゲイツと会ったとか、ピカソが愛したカフェがどうとか、ポルシェの技術は凄いとか、完全に「偉いのはアンタじゃない」感があるけど、その最終形に、人の名言の威を借る珍言というのがある。単に若いネエチャンの無知を嗤うだけならまだ可愛いが、多くは名言の文脈を無視し、都合よく意味をねじ曲げるので非常に有害だ。

 思い出せる範囲で一番アホくさかったのは、「昔、松下幸之助だって『とにかくやってみないと始まんない』って言ったんだよ」と枕営業を熱烈希望してきた人なのだけど、そういう人は実際に枕をするとその後いまいち店に来なくなるのも私の経験でやってみて道が開けるのではなくそこが終着駅なので、もちろん松下イズムとは関係がない。

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