<純烈物語>10年目の“ロクテンニーサン” 初めての無観客ライブで目撃した物語<第52回>

それが懐かしく感じたりね。だから、もう一回やり直しなんですよ、純烈も。僕は今、完全に『涙の銀座線』モードになっています。今まで築き上げてきたものに乗っかる方が足かせになるんだと思う。今までをなぞろうとしちゃダメ。安心したくて自分たちに寄せるってなりがちなんだけど、そうじゃないよなって。なぞろうとする自分との格闘ですよ」

 これまで通用した常識や方法論が成り立たない時代を生き抜くために、酒井は純烈として築いてきたものを頭の中でリセットし、直感を頼りに作り直すつもりで無観客ライブへと臨んだ。セットリストは決めたものの、1曲目を終えたあとのMCをどう回していくかは出たとこ勝負。

 ライブ感が損なわれるからキッチリとは作り込まず、メンバー同士の呼吸でやってきた純烈だ。どうなるかわからないと不安になるがあまり慣れぬことに手を出してしまうのはよくないと、寸前で酒井は踏みとどまった。

 誰もいない客席でエア握手をするラウンドはやるつもりでいたが、自分のイメージにハマらなかったら急に別のことを始めるかもしれない。無観客ライブであるがゆえに、オーディエンスが目の前へいる時以上に“ナマモノ”となる。

◆大挙してつめかけたマスコミの前で、普段通りに汗を流す姿を見せる

 休業中の大江戸温泉物語の入り口へ、マスコミ陣による長蛇の列ができた。

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